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コラム 
 旅の楽しみの一つに、旅先で食する「味」があります。今週号では、全国的にも有名な駅弁から、上州ならではの食材を使ったユニークなお弁当まで、群馬を代表する行楽弁当を紹介します。群馬の「味」をご堪能ください。(06年4月28日号)
  群馬が誇る名物駅弁。タケノコ、シイタケ、鳥肉など9種の具が陶器の釜に盛り込まれた、駅弁の常識を覆す本格的な「釜めし」だ。1958年の販売開始以来、昨年5月までの総売り上げ数が約1億4千万個にも達したという脅威の人気。安中市松井田の「おぎのや横川本店」をはじめ、上信越道横川SA(上り線)などで販売されている。「峠の釜めし」は900円。問い合わせは、おぎのや横川本店(027-395-2311)へ。


  ダルマをデザインした赤い器の「だるま弁当」(900円)は、JR高崎駅の“代名詞”。観光客がお土産に購入する姿も目立つ。ご飯の上に、山菜、きのこ、鳥肉などがびっしり詰まったヘルシーな弁当だ。1960年の販売開始当初、器は陶器だったが、65年から現在のプラスチックになったという。食べ終われば貯金箱として利用できる。 JR高崎駅をはじめ、たかべん前橋店(同市大手町)などで販売。問い合わせは高崎弁当(027-346-2571)へ。


  尾瀬に向かう観光バス客に圧倒的な人気を誇るのは、「尾瀬吹割・まいたけ弁当」。沼田市利根町の井上食堂で販売されている。地場産のマイタケがビッシリと詰まっているのが特長で、1日千箱以上の注文が入る日もあるという。
 弁当が誕生したのは約10年前。コンビニの出店などで食堂客の減少に頭を抱えていた井上辰雄社長(53)が、店の前の国道120号を絶え間なく通る観光バスを見て、観光客向けの弁当を作ろうと決心。試行錯誤を重ねて生み出した弁当が、起死回生のヒット商品となった。「こんなに人気になるとは思っていなかった」と井上社長。「尾瀬吹割・まいたけ弁当」は800円。「鳥まいたけ弁当」は1000円。観光シーズンには売り切れが予想され、配達で店を空ける時間帯もあるので、購入の際は少数でも必ず予約を。問い合わせは同食堂(0278-56-2663)へ。


  清流にすむ川魚ヤマメを食材にした、全国でも珍しい押し寿司「上州やまめ寿司」。高崎市の「富久寿司」(服部信社長)で作られ、藤岡市の道の駅「ららん藤岡」で売られている。県内産のヤマメ2匹を惜しげもなく使用。寿司職人のこだわりが感じられる弁当だ。都内からも足を運ぶファンがいるなど、人気はじわじわ広がっている。
 00年の「ららん藤岡」オープンとともに販売開始。服部社長が長年温めていたアイデアを形にした。川魚特有の癖をない、あっさりとした味がウリ。1箱10カン入り(1050円)で、梅、山椒など4つの風味が楽しめる。「上州の清流で育ったヤマメの良さを生かした。川魚が苦手な人でも食べられると思う。問題は、食材にこだわり過ぎて、利益が出ないこと(笑)」と服部社長。同店での購入も可。問い合わせは同店(0274-42-3210)へ。


  甘楽町小幡の同町物産センターで製造、販売されている名物「桃太郎弁当」。20年以上も販売され、すっかり定着した人気商品だ。1985年のセンターオープン時に、「町の名物を」と開発された。同町の特産にキジ肉やキビがあることから、それらを食材に混ぜごはんを作り、「桃太郎ごはん」と名付けた。米、もち米、キビを一緒に炊き上げ、キジ肉、ニンジン、シイタケを混ぜ込んだご飯は、ヘルシーな「おふくろの味」で、観光客のみならず、地元の人々にも愛されている。
 「桃太郎弁当」は、そのご飯に空揚げや魚、煮物などを添えたもの(各525円)。トンカツが入ったものは初代小幡藩主・織田信雄の名を借りて「織田信雄弁当」(630円)として売られている。「桃太郎ごはん」のみは315円。
 同弁当は、甘楽温泉「かんらの湯」売店でも販売されている。問い合わせは同センター(0274-74-5445)へ。


  「古代米の里作り」を進める、中之条の農産物直売所「あがつま市場」で売り出し中の弁当が「古代米弁当」だ。ネーミングも「古代への旅立ち」とユニークで購買意欲をかきたてる。古代米とは、稲の原種である野生稲の特徴を受け継いでいる黒米や赤米などのこと。栄養価が高く、美容や健康に良いとされ、近年、人気が高まっている。同市場では、昨年から低農薬で栽培した古代米弁当の販売を始めた。
 「古代への旅立ち」(840円)は、黒米ご飯と黒米お寿司、鶏の照り煮、豆腐のあんかけ、漬物とボリューム満点。黒米おにぎり(1個150円)と赤米おにぎり(同)もある。いずれも彩りが美しく、ふっくらモチモチした食感が楽しめるとあって、観光客などに好評だ。問い合わせは同市場(0279-75-265
7)へ。


  笹の葉に包まれた「上州ますの押し鮨」(4個入り900円、6個入り1500円)は、爽やかな笹の香りとまろやかな酸味が食欲をそそる。ニジマス、米、笹とすべて県内産だ。知る人ぞ知る上州の名物弁当は、笹六本舗(富士見村)の柳澤徳翁店主(68)が、富山名物・マス鮨から想を得て約8年かけて完成させた。「群馬ならではのお土産を作りたかった。マスは、上州育ちのギンヒカリを使っています」と柳澤さん。
 妻の美津恵さん(53)と作る弁当は、吉岡の「食の駅ぐんま」や藤岡の道の駅「ららん藤岡」で販売されている。「ヘルシーなので女性客に人気。そのままでも、少し火であぶってもおいしいですよ」と美津恵さん。問い合わせは同本舗(027-288-8789)へ。


  列車の旅に欠かせない駅弁。桐生から栃木県間藤を運行する「わたらせ渓谷鉄道」(本社みどり市)にも、老若男女に愛されている駅弁がある。トロッコ列車運行時(主に土日祝日)に、車内販売される「トロッコ弁当」(900円)だ。神戸駅の「列車のレストラン清流」でも購入できる。
 同市産のマイタケご飯と天ぷら、桐生市黒保根町産・大和豚の生姜焼きやヒレカツと素材の多くが地場産。「すべて手作り。お薦めは、薄味のマイタケご飯と秘伝のタレを使った生姜焼き」と清流の石川知枝子店長。味もさることながら、トロッコ列車の写真入りパッケージ欲しさに、購入する鉄道ファンも多いとか。トロッコ列車運行日29〜30日、5月3〜7日に販売。問い合わせは同店(0277-97-3681)へ。


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