朝日ぐんまって 朝日フォトコンテストコラム

コラム

総局長日記

スマホ時代の自立[11月17日号]

 先週の小欄で、高崎市の上野三碑を訪れたことを報告しました。帰ってスマートフォンを開き、ギョッとしました。「山上碑はいかがでしたか?感想を書き込んでください」との表示。なぜスマホが知っている?

 理由は明らか。スマホの地図アプリで道順を検索したからです。人工衛星を使った位置情報計測システム(GPS)は便利ですが、自分の行動を把握されるのは気持ち悪い。アプリを閉じるとGPSが切れる設定に変更しました。

 報道の仕事では、カメラの日時設定やGPS機能をオンにして撮影するよう推奨します。画像データに撮影日時や場所が埋め込まれ、真性の保証になるからです。データは、ネット上に浮遊する画像の嘘を見抜く手段にも使えます。

 逆にこのデータから、狙った人の住所を割り出す悪意の人もいる。だから、ツイッターやインスタなどSNSに投稿する写真はGPSをオフにして、という呼びかけを「子どものスマホ・トラブル対応ガイド」(ぎょうせい刊)で読みました.

 著者の安川雅史さんは、ネットを介したいじめやトラブルの相談にあたる元高校教師。挙げられた「スマホルール32カ条」は、弊社内のSNS研修や若手研修の内容にも相通じ、うなずきながら読了しました。

 県教委によると、スマホを持つ高校生は98%に上り、中学3年で76%、小学6年で55%。ならば、スマホ時代の新たなマナーや倫理的行動、危険回避のための、成長に応じた学びを支援しなければ。家庭だけでなく、専門家の手も借り、学校や社会で知恵を出し合い、子どもの自立を助ける時期に来ています。(朝日新聞社前橋総局長 岡本峰子)

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上州日和

チーム医療[11月17日号]

 先日、大腸ポリープの切除手術を受けるため、1週間近く入院した。手術への不安はもちろん、仕事や家庭の事を考えるとブルーになったが、病院では様々な職種の人が患者を手厚くサポートしてくれた。まず、初日の大腸カメラでのポリープ切除。麻酔をしないため一部始終が見学できる。ドキドキしながら臨んだが、主治医は看護師と連携し、迅速かつ丁寧にポリープを取っていく。切除に要した時間は60分。「谷さーん、全部取れましたよ。もう大丈夫、心配しないで下さいね」と患者を思いやる声掛けに心からホッとした。

 食事面でも栄養士の指導の下、体に負担がかからないムース状のサバの味噌煮やレンコンの煮物なるものがお粥と共に提供された。見た目はリアルなのに舌でつぶせる柔らかさ。介護食の進化ぶりに驚いた。術後の説明や生活の注意など、メンタル面のフォローもバッチリ。患者である自分を中心にした「チーム谷」のおかげで日々明るく過ごせた。

 同室の患者さんに対しても同様だ。真夜中に薬の服用や転院への不満を訴えると、すぐさまチーム内で情報共有。翌朝には医師や看護師のほか、放射線技師や理学療法士らが協働し、新チームが再編成されていた。

 理学療法士を目指す娘と、「チーム医療があれば、『大門未知子』がいなくても大丈夫だね」と盛り上がる。現在、入院前と変わらない生活に戻っている。改めて社会復帰が果たせた喜びを噛みしめている。(谷 桂)

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