朝日ぐんまって 朝日フォトコンテストコラム

コラム

総局長日記

家族って何だろう[6月15日号]

 小欄で以前触れましたが、配偶者とは籍を入れない事実婚です。互いに転勤族なので、私たちの結婚の起点は、人前結婚式を挙げて披露宴を開いた日。恩師に仲人をお願いし、上司や友人らを招いて盛大に開催しました。あと1年半ほどで銀婚式を迎えます。

 当時は「それで家族って言えるの?」といぶかる人もいました。この間、多くの身近な親戚や友人が離婚を経てパートナーを変えました。一方、当方は同じ顔ぶれで季節の行事や慶弔、身内の病気や事故などで各地を行き来。ある時期集中した婚家の弔事では私が会計を預かることが常態化し、「戸籍って何だ?」と笑い合いました。

 「家族」を問う映画が公開中です。カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールを受賞した「万引き家族」(是枝裕和監督)。公開直後のレイトショーには想像以上の観客がいて、関心の高さがうかがえました。

 万引き、車上狙い、年金詐取……。犯罪にあふれた貧しい家庭の日常が、幼い女の子の登場を契機にバランスを崩す。暴力被害の残像がうごめく、複雑な関係で結ばれた「家族」が描かれます。

 TOUCH(感動)」と「LOVE(愛)」。是枝監督が映画祭で掛けられた言葉だそうです。虐待やDVの支援にあたる福祉職の方が、是枝作品の受賞を受け弊紙「声」欄に投稿していました。「理不尽に見える家族にも、彼らにしかない明るさや潤いがある」と。「平凡な家族」とは何か。実はどれだけあるのか。家族の定義が、血縁や戸籍だけで線引きできない時代にあることは、間違いありません。(朝日新聞社前橋総局長 岡本峰子)

「総局長日記」バックナンバーはこちら

上州日和

高校野球100回大会[6月15日号]

 今年節目の100回を迎える全国高校野球選手権記念大会。高校球児誰もが憧れる夢の舞台、甲子園出場を懸けた熱い戦いが来月7日から開幕する。

 県大会出場予定は67校64チーム。部員不足の学校で編成する連合は、「四ツ葉・玉村」「榛名・富岡実業」「下仁田・板倉」の3チームが夏に挑む。昨秋の大会から榛名と連合で出場する富岡実業の生徒たちは、単独チームで出られないことに当初抵抗があったという。練習試合は週に1度行っているが、合同練習は月に1回程度。部員が少ないため、日ごろの練習も万全とはいかない。それでも、両校の生徒同士で練習内容や改善点などを連絡し合ったり、少ない合同練習中に積極的に声掛けをしたりと、徐々に一つのチームにまとまってきている。最低限の目標として「榛名の1勝と富実の1勝」を掲げる。夏2勝という連合初の快挙に向け、練習に余念はない。

 夏の大会に向け、各校の集合写真の撮影に行った時に、ある監督が「野球を通して学んだことを、今後の長い人生に生かしてもらいたい」と話していた。スポーツをする以上勝ちを目指すことは当然だが、部活動という教育的側面もある。高校3年間の限られた時間で、心身ともに成長できる場となってほしい。

 今日15日、前橋で県大会の組み合わせ抽選会が開かれる。直向きに練習に打ち込んできた球児たちの懸命なプレーが、グラウンドで見られることを楽しみにしている。(林哲也)

「上州日和」バックナンバーはこちら

朝日ぐんま 群馬県前橋市南町4-37-8 シャトレ南1F
Tel.027-221-1435(代) Fax.027-221-1768 
office@asahigunma.com
asahigunma.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
すべての内容は日本著作権法並びに国際条約により保護されています。