「えっ、これって今年のニュースだったの!」 今日付1面掲載記事と画像をチェックしていた時、思わず口にした言葉だった。
前橋育英サッカー部の全国初制覇から、平昌五輪金メダルリスト佐藤綾乃さんの凱旋パレードや漫画「お前はまだグンマを知らない」のアニメ化、100回を迎えた夏の高校野球、初の埴輪投票イベント開催、群馬ダイヤモンドペガサスの独立リーグ日本一まで、紙面をめくっていると記憶からすっかり消え去っていた18年の出来事が鮮明に蘇ってくる。
そして、今年は弊紙にとっても35周年という節目の年だった。創刊以来、ハードとソフト両面の充実に努めてきたが、今までの変遷を振り返って感じたのは紙面に携わる者の思いの大切さだ。「どうしたら伝わるのか」「もっと面白くできるはず」‐足を使い、知恵を絞る、というアナログな制作スタンスは、デジタル全盛期にあっても何ら色あせることはない。
そんなことをぼんやりと考えていた時、大いに励まされたのが今月のシニア号インタビューで画家であり作家である司修さんが語ってくれたメッセージだった。「時代と共に価値観や常識、評価は変わりますが、『自分』の軸をどこに置くかが大切だと思うのです」
来春、「平成」という時代が終わり5月1日から新元号に変わる。激動の2019年。自分軸をしっかり持ちながら、世の中とじっくり向き合いながら、来年も読む人の心に深く響く紙面を作っていきたい。
(中島美江子)