オヤジ力を発揮!
イクメンパワーでガッテン育児
お笑いコンビ「エレファントジョン」として相方・加藤憲さんと共に活動する高崎市出身の芸人・ガッテン森枝さん。持ちネタである「ガッテンガッテン」を駆使し、テレビや舞台で笑いを提供するほか、県内35市町村を訪ねる県広報番組「ぐんま一番」(群馬テレビ)に出演しお茶の間を沸かせている。2児の父親としてイクメンを自負する森枝さんに子育てを楽しむ秘訣を聞いた。
できちゃった婚から始まったパパ人生
Qどんな芸能活動をしている?
「『エレファントジョン』というコンビでお笑い芸人やっています。4年前からコンビの加藤憲と一緒に、ぐんま観光特使として群馬テレビの『ぐんま一番』という県広報番組に毎週出ています」
Q家族構成は?
「妻とふたりの子どもです。長男は4月から中学1年生で、次男は保育園児。上の子は、24歳のときにできちゃった結婚で生まれたんですけど、その時は今よりもっと〝売れない芸人〟だったんです(笑)。子どもが出来たのに、お金もなくて『やったー!』というよりは『やっべーなー!』と、責任を感じましたね」
Q親に反対されなかった?
「夫婦2人ともアルバイト生活だったので、俺は芸人の道をあきらめようと思って、妻の両親に相談しました。そしたら、義父が『夢をあきらめたら、子どもの顔を見るたびに後悔するぞ』と協力を申し出てくれたんです。本当に感謝しています」
Qパパになった実感はあった?
「生まれた息子の鼻の形がそっくりだったんですよ、俺に。自分の顔の中で一番、鼻が嫌いだから、かわいそうにと思いましたが、その時、親になったと実感しましたね」
Q育児は?
「芸人の仕事が少なかったのでとにかくいつも暇で、時間がたっぷりあったんですよ。稼ぎがロクにないから妻に申し訳なくて、おむつ替えや入浴、ミルクを適温にして飲ませたり…。やりましたよ、育児。ゲップが中々出なくて、育児番組を参考にしたりしました」
Q育児で困ったことは?
「ファミレスアルバイトの夜勤明けの日、ちょうど妻は留守。2歳になった長男に絵本を読み聞かせしていたら、俺が寝てしまって。起きたら家中どこにもいない。今度は外を自転車で必死に探し回ったら、裸足にパジャマ姿で歩いているのを発見しました。あの時ほどヒヤッとしたことはなかったですね」
上毛かるたにはまった小学校時代
Q森枝さんの子ども時代は?
「小さい頃はネギやキャベツなど野菜が大嫌いで、給食を残していました。学校に行きたくなくて、母親を困らせていました。今は『残さずに食べなさい』って偉そうに子どもに言っていますが・・・(笑)」
Q特技は?
「上毛かるたです。小1から小6まで高崎市中居3丁目の選手でした。5年生の時には高崎市大会で準優勝。一番好きなのは『鶴舞う形の群馬県』の『つ』の札ですね。同点の時に『つ』を持っていた方が勝ちですからね!負けず嫌いなんです」
子どもと関わってオヤジ力を発揮
Q子どもとどんな遊びを?
「俺が変な顔をして、おしりを出したりして、2人の子どもを笑わせています。その時、子どもが反応すれば『あっ、嫌われていないな』というバロメーターにしています」
Qイクメンになれないパパはどうすればいい?
「俺は暇でも普通のサラリーマンは仕事でクタクタですよね。義務感からでなく仕事のストレス解消に子どもと遊び、育児できるといいですね。でも、ママが『育児やりなよ』と指示すると、きっとパパもやる気失せちゃうかな」
Qパパママにハッピーアドバイスを!
「子どもがデパートで床に寝転んでダダこねると、俺も一緒に寝転んじゃう(笑)。すると子どもが逆にスタスタ立ち上がるんです。父親の力は育児に絶対必要ですよ。ママが子どもを怒ったときは、パパが励ますなど逃げ道を作ってあげるとか。2人で役割分担できればいいですね」
Q森枝さんの考えるオヤジ力とは?
「積極的に子どもと関わると、お互い何を考えているのか、おおよそ分かります。普段、おちゃらけているのですが、いざという時は『怒って、怖くて、締める』存在!俺が家にいる時といない時では、雰囲気が変わるようです。父親の存在感、つまりオヤジ力が絶対に必要です」
Q家族にメッセージを?
「〝売れない芸人〟って世間体悪いじゃないですか。でも家族は芸人をやめてほしくないようです。文句言わずに応援してくれる妻をそろそろゆっくりさせてあげたいですよ」
聞き手・谷 桂/写真・高山昌典