ここでしか生まれない「共生」の目撃者になって!(Vol.60)

前回の「中之条ビエンナーレ2015」の様子
前回の「中之条ビエンナーレ2015」の様子

2年という月日の流れの早さを実感する日々です。隔年で町全域を舞台に行われる中之条ビエンナーレ。9月9日の開幕に先立ち、今月3~7日までアーティスト13人による「プレリュード展」が旧廣盛酒造と「tsumuji(つむじ)」で開かれています。私たちの事務所にも沢山のアーティストや関係者が出入りし、何となくそわそわとしています。

2007年に始まったビエンナーレは、時が止まったままの木造校舎や養蚕農家、文豪たちが愛した温泉街などを舞台にアーティストが町内に長期滞在して制作活動を行います。実際に皆さんに展示をご覧いただくのは9月9日からの1カ月間ですが、出展者の公募や展示場所の選定、広報など2年間をかけて沢山の人たちの手によってつくられるものです。

特に今回は海外との交流を盛んに行った結果、約20カ国から160組ほどの海外からのアーティストが出展します。私たちとしては地元にいながらにして世界各国から、全国各地から来る出展者とその作品に一堂に会える、大変貴重な機会です。見学に来る方も十人十色、出逢いがとても楽しみです。

普段暮らしている場所の風景は、住んでいる人にとっては当たり前のものでしかなく、価値を見出すことが出来づらいように思います。外部から来てくれた人たちと交流する中で、中之条町の魅力を発見することが出来る。町に住む私たちにとっては、そういう意味のあるビエンナーレです。

今回のテーマは「-Symbiosis-共生」。この町の懐深い文化と現代アート、住民と訪問者とが出逢い、どんな変化が生まれるか。ここでしか生まれない共生の目撃者になってください。

 

一般社団法人中之条町観光協会事務局
原沢 香司 さん
【略歴】1978年生まれ。大学で鹿児島のトカラ列島をフィールドに調査研究。卒業後、都内の旅行会社に就職。日本各地から南米やアフリカまで視察・交流の旅をコーディネート。14年1月から現職。現在、着地型体験ツアーの造成や町の魅力を発見・発信する日々。

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