この道を登り詰めて、目指せ頂点!(Vol.4)

「群馬県住みます芸人(※)」として活躍する、みどり市出身コンビ「アンカンミンカン」の川島大輔さんと富所哲平さん、富岡市出身の岩瀬ガッツさんの3人が、それぞれの立場から群馬に根差した独自活動を通して感じたことを、ユーモアたっぷりにつづります。月1回連載予定。
※2011年4月からスタートした「あなたの街に“住みます”プロジェクト」で、吉本興業の所属芸人が47都道府県に実際に住み地域を盛り上げいく活動。

昨年のセンチュリーライド出走前の緊張の表情

こないだ仕事で行ったお祭りで「川島くんは普段なんの仕事してるの?」と聞かれ、「芸人の仕事ですよ」と答えたら「え、芸人が本業なの?」と本気でビックリされました。アンカンミンカン川島です。

だんだん気候も夏らしくなってきましたが、夏は僕にとって大きな戦いが待ち構えている。…M1グランプリ?違う…。キングオブコント?ノーノー…。R1グランプリ?出たことない…。

そう、山道を自転車で走る「望郷ラインセンチュリーライド」だ! 約110キロ、獲得標高2000mの利根沼田の山道を自転車で走るという恐ろしいイベント。

そもそも、なぜ僕が自転車イベントに出ているのか? それは7年前、「自転車レースにママチャリで出たら面白いんじゃね?」という安易な考えからヒルクライム大会に出たことがきっかけだった。そこから様々な自転車イベントにママチャリで出て調子に乗っていると、ある日、某自転車店の社長に「自転車をナメるな!」とお叱りを受けた。

しかし、それは愛あるお叱りで「しっかりした自転車とヘルメットをしないと危険だ」というものだった。そして社長は僕に「これを使いなさい」とロードバイクやヘルメットを貸してくれた。芸人の僕は悩んだ結果、ママチャリで目立ちたいという芸人魂を押し殺し、その社長の厚意をお受けした。

それから僕は、毎年ロードバイクで山を登っている。M1グランプリの頂点に立って見る景色も良いかもしれないが、群馬の山の頂点から見る景色もなかなか良い…。と、この文を書き終えて今、お祭りで僕に質問してきた人の気持ちが分かった気がした。

川島 大輔

アンカンミンカン
ボケ担当 川島 大輔
【プロフィール】かわしま・だいすけ/83年5月16日生まれ。О型。群馬県住みます芸人アンカンミンカンのボケ担当。みどり市出身。救急救命士の国家資格を持っていながら何を血迷ったか2007年吉本芸人になる。趣味は自転車・カメラ・爪を噛むこと。ボケに困って追い込まれると水色のポスカで顔に鼻水を描く

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