2011年から縁もゆかりもなかった神流町に住み始め、もう7年が経ちます。住み始めた頃は、どんな町なのか全く分かりませんでしたが、地元の人たちの温かさに支えられ、気付けばすっかりと馴染んでいました。
2012年から神流町の観光に携わる仕事をしていますが、常々感じることがあります。それは、「外からの目線の大切さ」。日々暮らしていると、どんなに素晴らしいものでも当たり前になり価値が分からなくなってしまう事があります。外部の人が常に出入りし、内部の人、つまり地域と交流をする事で町に新鮮な風を吹き込んでもらう事がとても重要かつ貴重なのだと、肝に銘じています。
そんな思いを軸に、2016年から「かんなの根っこツアー」という試みを行っています。このツアーは神流町に根付いてきた手仕事や食文化などを、地元の名人が講師となってツアー形式でお届けする体験企画。毎回、企画を考える時は、とことん神流町産にこだわって内容を構成していきます。例えば、味噌作り体験では、神流町の地大豆である「あわばた大豆」を使用し、それを栽培する生産者の方を講師に、薪の火でゆっくり茹でた大豆で味噌を作りました。昼食には地元の名物グルメを紹介し、お土産には季節に合わせた地元農家の野菜や老舗菓子屋さんの商品をお渡しし、それらに対する店主や生産者のこだわりも一緒に伝えるなど、講師との交流だけでなく、より広く町の魅力を知ってもらう事で、次に繋がっていくよう心掛けています。
1回の体験で受け入れる事のできる人数は多くはありませんが、1対1の深い繋がりを丁寧に作っていくことで、町の魅力を発信していけるよう努力していきたいと思っています。今後のツアーでは渓流釣り体験などを企画中です。興味のある方は是非、かんなの根っこツアーのフェイスブックページでご確認くださいね!