18、19両日に大学入試センター試験があり、いよいよ受験シーズンが本格化しました。受験生のみなさん、体調に気をつけて力を出し切ってください。そして、支えるご家族も何かと大変だと思います。良い結果が届きますように。
新聞を読んでいたら、有名なコンビーフの缶が70年ぶりにリニューアルされるという記事に目がとまりました。台形で牛のマークがついていて、なんといっても、「鍵」がついているのが特徴的です。ご存じの方も多いと思います。鍵を使って、スチール缶をクルクル巻き取って開けるのです。
子どものころ、「やらせて」と言って、コキコキと音をさせて喜んでいたような気がします。食べ盛りだった高校時代。「弁当の量が足りない」と母親に何度も文句を言うと、ある日、弁当と一緒にコンビーフの缶詰が袋に入っていました。同級生は驚いたり、笑ったり。
そんな美しい(?)思い出に浸れたのも、つかの間。インターネット上で高価転売されているとニュースで知り、寂しい気持ちになりました。メーカーにとっても不本意なことだと思います。商品がなくなる前に買おうと思う人はいるでしょうし、気持ちもわかります。でも、それを利用して不当にもうけるって、おかしくないですか? おいしいコンビーフを適正な値段で買って食べ、嫌な気持ちを消しちゃおうと思います。
(朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤)