緊急事態宣言の期間中、ニューヨークの自宅から毎晩ライブを発信し続けたジャズピアニスト小曽根真さん率いるビッグバンドの振替公演に、先日やっと行くことができた。高崎芸術劇場では、思った通り、舞台と会場とが一体になったコンサートが展開された。自分も会場のお客さんも、声援をぐっと我慢して、精一杯の拍手で思いを表現した。
当日はもう一つ感動があった。劇場の舞台照明技術の素晴らしさにうなった。「照明さん」の光の演出により、舞台に突然、森や海が出現し、時には夢の世界や異次元にも導いてくれて、心地よくノリノリにさせてもらった。
小曽根ジャズは、当日になってから曲目が決まる、まさに即興音楽。それに合わせられる技術は大したものだ。青や緑、赤、白に変わるスポットライトのおかげで、舞台の下手から上手、奥から正面まで、広範囲に目線を注ぐことができた。曲の世界観を尊重する「光の魔法使い」のパフォーマンスにより、最高の音楽ライブとなったことは間違いない。
今まで弊紙の企画業務に就いていたが、今月から、編集を担当する。人の思いや出来事に様々な角度からピカっと「スポットライト」を当てて、読者の皆様の心に届く新聞を作っていきたい。どうぞよろしくお願いします。
(谷 桂)