バンドの話(Vol.10)

次回のバンドライブは9月9日、「セ・ラ・ヴィ横浜」で。詳細は金谷blogで

芸人、ミュージシャン、俳優、声優など幅広く活躍する金谷ヒデユキさんが、芸人目線で世間を斬ります。不定期連載。

どうも金谷ヒデユキです。前回もお伝えしましたが、わたくしミュージシャンとしても活動しております。バンド名が「金谷ヒデユキ&邪道アコースティックファクトリー」。「邪道」「アコースティック」「ファクトリー」それぞれの頭文字を取って通称「JAF」。「心のバッテリーをチャージします」という主旨で活動して来ましたが、まだまだ浸透しておりません。ですので今回は、バンドのお話を。

バンドメンバーはギター&ボーカルの金谷ヒデユキ、ドラムのえのっち、バイオリンの小澤修の三人。ギターとドラムとバイオリンという一風変わった編成です。なぜこんな編成になったかと申しますと…

今を遡る事15年前。場所は宇都宮のライブハウス。当時ギター一本弾き語りで活動していた私は、出番前の楽屋で自分の曲を練習していました。すると、どこからともなく太鼓の音が。気づけばその日初めて共演するバンドのドラマーが、私の曲に合わせて打楽器であるボンゴを叩いています。まだ会話もしてないのに。ニコニコしながら。

そのリズムがあまりにも気持ちよかったので「この後一緒に出ます?」と共演。それから15年一緒にやってます。ドラムのえのっちと。

そして同じく15年前。場所は表参道のライブハウス。弾き語りでライブに出演した後、CDを販売していた私に一人の男が声をかけてきました。「さっきやってた曲良かったんでCD買いたいんですけど」よく見れば別のバンドに参加してたバイオリニスト。「ライブはどの辺でやってるんですか?」「今は吉祥寺の駅前で路上ライブやってます」「じゃ今度行きますよ」

どうせ社交辞令かと思ってたらホントにやって来たよ。バイオリンとアンプを持って。「見に」じゃなく「演奏しに」。そっから15年一緒にやってます。バイオリンの小澤修と。

つまりは狙ってこの編成にした訳ではなく、別の場所で出会った2人のミュージシャンに逆ナンされた結果の「できちゃったバンド」。これが一部の好事家、特に音楽好きなライブハウスの店長さんに御好評頂いてます。

先日も西荻窪でライブをやったのですが、そこの店長さんからやけに具体的に褒められました。「3人なのにオーケストラ聞いてるみたい」「曲のアイデアが豊富」「歌詞が謙虚」。そして帰り際にひとこと「ごめんさない、正直もっといかがわしいバンドだと思ってました…」。いかがわしそうでいかがわしくない、邪道なのに王道。まだ見ぬあなた、必見です。

金谷ヒデユキ

金谷ヒデユキ

安中市出身。フジTV「タモリのボキャブラ天国」にて「地獄のスナフキン」の愛称で親しまれた音楽芸人。現在は音楽活動、芸人活動の他、声優として「機関車トーマス」アニメ「けいおん」等にも出演。ツイッターのフォロワー募集中。

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