ヘルメットのデリバリー 順調に

「ANNAKA CITY」と書かれたオリジナルTシャツをチャリティー販売し、その売り上げを安中市内の全小学生2437人の防災ヘルメットとして還元する取り組み「安中ヘルメットプロジェクト」。コロナの影響を受け予定を大幅に変更し、今年10月からようやく各学校へのデリバリーを開始した。2カ月経ち、年内の目標数1041個のうちこれまでに683個と、配布活動は順調に進んでいる。同団体代表で、音楽バンド「G-FREAK FACTORY(ジーフリークファクトリー)」のボーカル・茂木洋晃さんが、プロジェクトを通して感じた人とのつながりの大切さや、子どもたちへ伝えたい思いについて語った。

町を愛して、あきらめず強く生きる
安中ヘルメットプロジェクト代表 茂木洋晃さん

疫病の発生でプロジェクト発足当初の予定が大きくずれてしまったが、ようやく開始できたことに、ひたすら感極まっている。

各学校訪問では、教育現場の邪魔をしないよう、頂いた時間内でめいっぱい行っている。時には児童の保護者をデリバリーメンバーに加えてヘルメットの使い方の実演をすることもあり、毎回様々なストーリーが生まれる。そして、ヘルメットを手に取った時の子どもたちの笑顔や声が燃料になり、また次の活力に変わる。一つ一つ、一人一人、デリバリーをするたびに心が綺麗になっていき、あきらめていた未来から希望やエネルギーをもらってリピートしていくのだ。

このプロジェクトの趣旨として、子どもたちには「厳しい時代の未来を強く生きて欲しい」と伝えるとともに、町が直面している過疎化や少子化に対して何とかしたいという思いもある。胸に自分の町の名がプリントされたTシャツを纏って、コンプレックスをプライドに変えながら最後まで走っていきたい。一緒に走れる強い仲間たちを地元に見つけられたことも大きな財産であり、俺がこの町でこれからも暮らしていくであろう理由となった。

君たちもどうか、自分たちの町を愛して欲しい。俺たち大人が、未来を「あきらめない」世代を作るからさ。

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