「市民参加型のミュージカルを通して渋川の魅力を発信し、若者と地域住民との交流を深めたい!」 そんな熱い思いから、地元の有志たちが集まって市民ボランティアグループ「渋川子ども若者未来創造プロジェクト」(星野敬太郎会長)を立ち上げました。
3月16、17日のミュージカル上演に向け、昨夏から在京のミュージカル劇団「もんもちプロジェクト」(中原和樹主宰)と市民ボランティアグループが一緒になって、渋川を舞台としたオリジナル作品「ぼんやしろしろ」の練習に励んでいます。役者も裏方スタッフも全員素人。年齢も職業も様々な渋川市民が集まりました。
日々の練習の中で、「ミュージカルづくりはひとづくり」とつくづく感じます。演出家の「『役の中の人生を生きる』お芝居をしようとしない。セリフを準備して言おうとしない」という指導に、「それはどういうことなのか?」と初稽古では戸惑うばかりでした。
役を演じるのではなく、その役が今舞台上で何を考え、何を思い、このセリフを言葉にしていくのかを体感し自覚していくことがミュージカルづくりであり、今までの経験や想像、五感をフル回転し、役をつくっていくことが「人づくり」に繋がっていくのだと気付きました。今、出演者全員がもがきながらも「ミュージカルづくりは人づくり」を実感しながら練習に励んでいます。
稽古の現場には、いつも“安心感”が溢れています。しかし、半信半疑で集まった人たちが初めからこんな雰囲気をつくれたわけではありません。未経験者を集め、本気でまちづくりをしたいとプロジェクトを立ち上げた実行委員会と、ひとつひとつ思いをのせた演技や歌唱、ダンス指導をするミュージカル劇団の存在が、この壮大なプロジェクトに温かな空気を送り込んでいます。食事を担うまかないチーム、何でもこなす庶務チーム、そして役者のひとりひとりの、「私にもできる!何かの、みんなの役にたちたい」という前向きな気持ち。関わる人すべてが、主体的に考え自ら積極的に行動していくようになりました。
ミュージカルを通して、地域に住む人たちみんなで良いものを作りたいというシンプルな思いが「まちづくり」のはじめの一歩に繋がるのだと教えられました。
3月に上演するオリジナルミュージカルは、自然や人、祭りなどを通して渋川の魅力が再発見できる内容になっていますので、ぜひ、観劇にいらっしゃってください。お待ちしております。