ボンジーア! ラジオでつながる『わいグルファミリー』」
「ボンジーア!(おはよう)」のあいさつでスタートするエフエム群馬の看板生番組「WAI!WAI! Groovin’」(わいグル)のパーソナリティを務め早1年半。今や群馬の「朝の声」として、すっかりお馴染みだ。大学在学中にDJデビュー。以来、爽やかな声は、全国のラジオやテレビなどで欠かせない存在。2児のパパでもある内藤聡さん(41)に、番組への思いや子育てにラジオが果たす役割などを熱く語ってもらった。
みんなで子育てをしている
Q「わいグル」では、子育てネタも積極的に取り上げていますね
月から金曜まで、朝の3時間半の生放送でパーソナリティを担当していますが、最近は街中でも「ボンジーア!」と声を掛けられます(笑)。番組ではニュースだけでなく子育て、学校生活、恋愛、仕事など幅広い話題を扱っています。「予防接種で泣いて困った」「子どもの運動会が終わった」など、パパやママがたくさんお便りを下さいます。局としても「結婚子育て応援キャンペーン」として子育てを積極的に支援していますから、僕としても力が入ります。
Q2児のパパでもありますが、どのような番組作りを心掛けている?
小3と小1の女の子がいますが、子育てではたった9年間のパパ歴しかない(苦笑)。アドバイスなんて出来ませんが、ラジオを通して子育て中の方と気持ちを「共有」することを大切にしています。例えば、若いママさんが悩んでいることに対して僕が自分の意見を踏まえて呼びかけると、先輩ママさんは「昔そんなことあった。懐かしいわ」と返してくる。一方で、年配の男性は過去を振り返って反省のメールを寄せる。今度は若いパパが参考にしたり、別の男性が「そういうこともあるさ」と応える。毎日、番組自体がつながって動いています。 先日は、たまたま手にした複数のメールの話題が、全部関連してつながっていた。最後のメッセージは落ちまで付いている。神がかっていて、感動的なサプライズでした。ラジオを通して「みんなで子育てをしている」という実感が得られると、やりがいがありますね。
Qどんな番組にしたい?
子育てに関してラジオが出来ること、役立つことは無限にある。僕自身も一人のパパとして、子どもを持つ親の話をたくさん聞きたい。群馬発の情報を発信し、多くの人に伝わるような番組にしていきたいです。
悩みを話し、ちょっとラクに
Q育児などで悩んでいる人にラジオができることは何でしょう
メッセージを送って下さる方は、悩みなど話を聞いてほしいのだと思います。何もできないけど「ちょっとラクになる。少し落ち着く」のであれば充分。だから、番組では参加しやすいように、同じ目線で多くの方と本音で話すようにしています。先日は「内藤さんだったら言ってもいいかな」と究極のメッセージが来ました。早起きして5時半にスタジオ入りする甲斐がありましたね。
Qスタジオ「クラブエア」は子育て中の人にはどんな場所?
「クラブエア」に赤ちゃん連れのママは、今まであまり来なかったそう。でも、「わいグル」が始まってからはよく見られるようになりました。1人でベビーカーを押して来たり、他のママともおしゃべりを楽しんだり。幼稚園に送迎する前に立ち寄るとか、人間模様が見られて面白いです。目の前にリスナーさんがいるサテライトスタジオで毎日仕事をするのは初めて。徐々にどんな人か分かってくるので、「メールが来たらこう返事をしよう」とか「風邪ひいていないかな」とか気になる存在に(笑)。まさに「わいグルファミリー」ですよね。だから「僕が調子悪い時は応援頼む」ってリスナーさんに言えるんです。
パパは輝いている
Q結婚、子どもの誕生は?
2007年に結婚し、長女を授かりました。当時、名古屋で毎日番組やっていましたが、とうとう出産の日に。スタジオ入りの時刻が迫っていても、分娩室ではまだ生まれる気配がない。「あと2時間くらいかかるかもしれない」と医師に言われ、「誕生の瞬間にはいられないな」と半ばあきらめていました。でもその後、15分くらいで生まれて。涙流して義理の母と抱き合って喜びました。その日のラジオの第1声は「ボンジーア」ではなく「オンギャー」と言いましたね(笑)。
Q娘は内藤さんをどう感じている?
娘たちはまだ、僕の仕事をカッコいいと思っている。パパは輝いているようです。担任の先生や校長先生、習い事の先生などがリスナーさんになっているからでしょう。将来、どこかで、娘が父を拒否したり、嫌うタイミングも来ると思うのですが、ずっと走り続けたいです。
Qパパママに向けてメッセージを
番組のリスナーには子育て中の人が本当に多いです。パパやママの愚痴でもなんでも、聞かせてください。大変なこともあるとは思いますが、リスナーの皆さんとつながって子育てをしていきたいですね。
聞き手/写真・谷 桂