セミナー開催や動画配信など
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、県内でもテレワークの動きが広がっている。セミナー開催や動画配信など、工夫を凝らす企業や自治体の取り組みを紹介する。(谷 桂)
テレワークとは情報通信技術(IT)などを利用し、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方をいう。先月末、文具オフィス機器販売をするアサヒ商会(高崎市問屋町、広瀬一成社長)は、中小企業に向けて「導入ポイントを学ぶセミナー」を開催。当日は少人数でマスク着用、換気を行いながらの実施だった。
セミナーは2部構成で、1部では大手コンサルティング船井総合研修所のコンサルタントが講演。「『在宅だとスタッフがさぼるのでは』『会社でないと確認できない仕事がある』『コミュニケーションが取れない』など、導入前には多くの不安があると思うが、まずは興味を持って前向きに検討することが大切」と力説。その後、導入の成功例や生産性の向上など、テレワークのメリットも紹介した。2部では、実際にテレワークを導入したアサヒ商会の藤井亮太ICTチームリーダーが具体的な取り組みを発表。「まず、できる部署から、1人から、無理をしないこと」と話し、コミュニケーションを取るためのウェブ会議システムや情報セキュリティなどを参加者に説明。さらに、その場で在宅スタッフをテレビ電話で繋いだり、テレワークを導入した部署のオフィスを公開するなど実際の取り組みを紹介した。
広瀬社長は「弊社でも以前から導入しようと思っていたが、感染拡大防止を受けて実行に移すことにしました。今回のセミナーだけでなく、中小企業の皆さまにお役に立てるテレワーク情報やオフィスの働き方などを随時、提案していきたいと思っていますので是非お気軽にご相談下さい」と話した。同社(027・363・1111)
また、先月末から県労政課では、事業を継続するために有効なテレワーク導入支援動画をyoutubeにアップしている。「試してみよう!かんたんテレワーク」と題して、最初の一歩を踏み出すヒントやウェブ会議システム、パソコン遠隔操作、助成金を紹介する4つの動画(各5分程度)を配信している。
県労政課では、「まず、やってみようと気軽に踏み出すためのアドバイスを働き方の専門家である社会保険労務士に分かりやすく伝えてもらっています。中小企業が導入するにあたり、少しでもハードルが低くなれば」と話す。同課(027・226・3404)。詳細は県HP。