私は大学を卒業してから9年間にわたり、東京・新潟・群馬で働いてきました。業種も、給与も、労働時間も、社員数も、それぞれ全く異なります。寝る間を惜しんでがむしゃらに働いた独身時代。働きたくても働けなくて社会との断絶を感じた出産直後。子どもの体調不良や保育園行事を優先し自分のために有給休暇を使えない育児期。ライフステージが変わるとこんなにも見える景色が違うのか、と驚きの連続です。
そんな経験の中で「働きやすさってなんだろう」とよく考えます。そして、いま自分が身を置く、群馬・前橋の保育業界の労働環境について考える機会をいただきました。
私が所属するNPO法人まえばし保育ネットワークは、前橋市内の認定こども園・保育園43園が加盟する団体です。その加盟園にアンケートを行ったところ、半数以上の園で残業時間ゼロ、98%の園で月に5時間以下という結果が出ました。インタビューでも「育児中の同僚が多く、理解があるので休みやすい」「自分の希望する勤務時間を選べる」「20年前と比べて負担が軽減した」という声があり、働きやすい環境が整ってきたと感じます。
そんな情報をまとめた「保育現場の『いま』がわかる 保育士復職ガイド」を、前橋市保健センターとK’BIX元気21まえばし2階の子育てひろばで配布しています。ぜひお手に取っていただき、就職先の候補に保育現場を入れていただけたら嬉しいです。
「働きやすさってなんだろう?」きっとそれは人それぞれです。しかし、育児中の女性にとって働きやすい環境は、他の人にとっても働きやすいのではないでしょうか。そんな環境が増えることを願います。