芸人、ミュージシャン、俳優、声優など幅広く活躍する金谷ヒデユキさんが、芸人目線で世間を斬ります。不定期連載。
読者の皆様お久しぶりでございます。地獄のスナフキン新聞、連載第2回目です!前回は地元群馬の同級生の話をお届けしましたが、今回は同期芸人の話を。
皆さんにも会社や学校での同期ってのがいらっしゃるかと思いますが、私にも芸人としての同期がおりまして、有名な所で言うと爆笑問題の太田光、それから江頭2:50。2人とも主に「TVに出ては奇声を発しながら暴れ回る」という仕事をしております。よく「芸能人って売れたら変わるんでしょ?」なんて事を聞かれるんですが、こと爆笑問題に関してはまったく変わらない。ちょっとくらい変わった方がいいんじゃないの?って思うくらい変わらない。
実は私かつて芸人を辞めようと思った時期がありまして、まあ思っただけじゃなくて実際1回辞めてるんですけど、そん時に一番反対してくれたのが誰あろう爆笑問題の太田光なんです。「バーカ!なんで辞めんだよ!バーカ!せっかく売れたのに何考えてんだバーカバーカバーカ!」彼なりの愛情表現でバカを連発、バカを連呼してくれました。
その制止を振り切って芸人を辞め、ゼロからミュージシャンとして新しい道を歩み始め、紆余曲折、人生の右折左折、大渋滞、車線変更、Uターンなどを繰り返した後、現在の音楽芸人&声優という道にたどり着いた訳でございます。その間、ただただ彼らの活躍をTVで見ているだけだったのですが、ふと思い立ち爆笑問題主催のお笑いライブ「タイタンライブ」を見に行った時の事。ライブ終了後、私の姿を見つけた太田光が発した言葉を聞いて戦慄が走りました。「バーカ!何ライブ見に来てんだよ!バーカバーカ!」
18年前に耳にしたのとまったく同じ言葉、まったく変わらぬテンション、何なら音程までも同じ高さで「バカ」連呼。コイツ、18年前と全然変わってねえ!「バーカ!ライブ見に来るんじゃなくてライブ出ろよバーカ!」
えっ?出ていいの? 1回お笑い辞めてる俺だよ?いいの?なんて思ってるうちにあれよあれよとライブ出演決定!「バーカバーカ!お前面白いんだからお笑いやれよバーカ!」 こんな嬉しいバカ連呼、生まれて初めてだ。爆笑問題、太田光、とんだツンデレ野郎です。