大学の教育研究成果を社会に還元(Vol.145)

 

前橋工科大「公開講座」の様子

2015年9月、国連総会において、持続可能な世界を実現するための17のゴールと169のターゲットからなる持続可能な開発目標(SDGs)が採択されました。SDGsには、食料、健康、エネルギー、気候変動、持続可能な都市、持続可能な生産・消費などが含まれており、解決すべき課題は多岐にわたっています。我が国もSDGsの実施に向けて、優先課題を定めて様々な取り組みを進めています。
さて、世界が持続可能であるためには、それを構成する国や地域、地方、さらには組織、家庭、友人関係などが持続可能であることが求められるのではないでしょうか。
現在、大学という組織に所属していますので、ここでは大学、すなわち前橋工科大学の持続可能性について考えてみたいと思います。大学の役割は一般に、教育、研究、地域貢献とされています。教育と研究は不可分で、大学の質の向上に向けて教職員は日々努力を重ねています。一方、地域貢献に関しては、一定の成果をあげるには大学の教職員が意識して取り組む必要があると思います。
前橋工科大学が持続可能であるためには大学の役割を原点に立ち戻り、しっかりと果たすことが先ず必要であり、とりわけ地方公立大学であることを強く意識し、大学における成果を前橋市を含め、市民の方々に積極的に還元することも求められると思います。
前橋工科大学には地域社会と大学をつなぐ地域連携推進センターが設置されており、その業務の一つとして、大学がもつ教育研究の成果を広く社会に還元することを目的とした公開講座があります。公開講座は毎年、秋から冬にかけて全6回、明日14日に最後の講座が開催されます。学科所属教員から興味深いお話を聞くことができると思いますので、是非、大学までお越し頂ければと思います。

※第6回講座「海水魚陸上養殖の実際」(講師 社会環境工学科 梅津剛准教授)=12月14日午後1時半、前橋工科大メイビットホール。参加無料。予約不要。同大(027・265・7361)

前橋工科大学 社会環境工学科 教授
田中 恒夫

【略歴】1999年3月群馬大学大学院博士後期課程生産工学専攻修了、同年4月に前橋工科大学教員として採用。学科では「循環システム工学」や「水環境工学」などの科目を担当。
2019年4月より地域連携推進センター長

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