好きな時に訪れて、自由に過ごせる空間(Vol.185)

好きな時に訪れて、自由に過ごせる空間「アリスの広場」=前橋の「まちのほけんしつ」

「アリスの広場」は、不登校やひきこもりなどの若者が家から一歩外へ踏み出すことを目的とした、好きな時に訪れて、自由に過ごせる空間です。2014年から常設で開いており、2020年4月より前橋市千代田町に移転、LGBT支援団体「ハレルワ」との共同施設「まちのほけんしつ」で活動を続けています。

ここではおしゃべりするもよし、仲良くなった友だちと遊ぶもよし、一人で本を読むのも悩み相談するもよし、眠かったら昼寝もよし。制約のない広場で過ごす中で、少し元気になってきた若者の中には、仕事に興味があるが不安でその先に進めないという人もいます。そこで、そうした若者に理解ある方の協力でお仕事体験もできます。例えば、ボランティアさんが開いているカフェや農業体験、ネットショップの商品登録作業などが出来ます。実際、カフェでのお仕事体験をきっかけに再就職した若者もいます。

その他にも、文化・体験活動として1泊2日のアウトドアや「アリスの広場・美術部」も開催しています。これは、アーツ前橋にお邪魔して、2~3時間かけ、ゆっくり作品を見て回るイベントです。もちろん、イベントへの参加の強制はしません。集団行動が苦手でも、自分のペースでゆったり過ごして欲しいからです。

ところで、アリスの広場を始めたのは私自身6年間、不登校・ひきこもりだったからです。更に20代の終わりにも再び挫折。いずれの時も、フリースペースのお世話になりました。

居場所というのは外に出る練習の場だけでなく、ボランティアさんなど色々な人と出会い、世界を広げる場だと思っています。

アリスの広場に通う中で、まず外に出ることに慣れること、そして、様々な人と出会う中で視野を広げ、次へのステップの場になればと思っています。「ちょっと気になるな」と思った方は是非、広場にお越し下さい。お待ちしております。

アリスの広場 https://www.npo-alice.org/

アリスの広場(NPO法人 ぐんま若者応援ネット)代表
佐藤 真人さん

【略歴】1982年、埼玉県深谷市出身。中学1年から6年間、不登校・ひきこもりを経験、フリースペースのお世話になる。17歳で大検予備校に通い始め、20歳で大学へ進学。大学院修了後、就職先の厳しさに耐えられず再び挫折。28歳で再び様々な支援を受けて再就職する。2014年から自分の体験を元に、若者の居場所「アリスの広場」を開設

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