いつもの通勤路、木々の葉っぱが綺麗に色付き、辺りはすっかり晩秋の趣きだ。新型コロナウイルスの感染が全国的に再拡大し、日本医師会の会長が呼びかけた「我慢の三連休」、県内は絶好の行楽日和となった。
土日は自宅でおとなしく過ごしていたが今秋、まだ紅葉狩りに出掛けていないことにハタと気付く。23日は勤労感謝の日。自分の労を自分でねぎらうべく、近場のスポットへ向かった。行先は関東の耶馬渓とも称される高津戸峡。車で1時間もしないうちに到着した。
周囲の山々は赤や黄色に染まり、渓谷と青く輝く渡良瀬川と鮮やかなコントラストを織り成していた。まさにピークで、ギリギリセーフだった。
高津戸橋から「はねたき橋」まで、渓流沿いには約500メートルの遊歩道があり途中、吊り橋やゴリラ岩、東屋、ポットホールなどが点在。変化に富んだ散策路は見どころ満載で飽きない。はねたき橋からの眺めは素晴らしく、雄大な景観が体感でき大満足だった。
感染拡大が続く地域への外出や遠出は暫くお預けになりそうだが、「安近短」の行楽も悪くない。近くにありすぎて見過ごしがちな場所を訪れ、足元に広がる魅力に触れよう。そんなことを感じた秋の1日だった。
(中島美江子)