8月10日は国民の祝日「山の日」。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という趣旨のもと、2014年に制定されました。今年は、「東京五輪」の閉会式翌日を休日にするため、本来の11日から特別に10日へ移動した。 梅雨も明け、本格的な夏山シーズンを迎えた今週は、日本百名山に数えられ県内でも特に人気のある「谷川岳」と「日光白根山」をクローズアップ! 山とともに楽しめる周辺のレジャーや食の情報をお届けします。この夏、登山に行くなら、あなたはどっち? なお、新型コロナウイルス感染予防と熱中症対策も忘れずに。
谷川岳 360度の大パノラマ
谷川岳は、上信越高原国立公園に属し、南北2つの峰「オキノ耳」と「トマノ耳」の双耳峰(そうじほう・頂上部に2つの頂を持つ山)からなる。「遭難死者が世界一多い山」としてギネス認定もされている。中上級向きのロッククライミングルートなどには急斜面の鎖場がある一方、ロープウェイを利用して本格登山が満喫できる初級向きのコースもあるので、体力に合わせて山歩きを楽しもう。
コース 初級向き・天神尾根ルートや一ノ倉沢ハイキング
谷川岳には日本三大急登の一つ「西黒尾根コース」などいくつか難コースがある。一方、ロープウェイで天神平まで約15分、そこから2時間半ほど歩くと山頂に到達する「天神尾根ルート」は初心者でも挑戦可能だ。山頂からは360度の大パノラマが広がり、天気が良ければ富士山や北アルプスまで望める。ロープウェイ天神平駅から山頂までの道中には、高山植物「シモツケソウ」が毎年8月頃に濃いピンクの花を咲かせる。
みなかみ山岳ガイド協会主催の一ノ倉沢ハイキングツアーは、スニーカーでも行ける手軽さが人気。同協会の阿部喜和子さんは「木々の中を歩いて行くと日本三大岩壁の一つ、一ノ倉沢が突然現れ、圧倒されますよ」と魅力を語る。同協会(0278-62-0401)。
日光白根山 関東以北の最高峰!
栃木県と群馬県の境界にある関東以北の最高峰「日光白根山」は直径約1000m、高さ約300mの溶岩ドームといくつかの厚い溶岩流からなる火山。正式名称は「白根山」だが、「草津白根山」と区別するため「日光白根山」と呼ばれる。景観に優れ、高山植物も豊富なことから、日光国立公園の特別保護地区にも指定されており、ファミリーにも人気の高山だ。
ロープウェイ駅から山頂めざす白根山ルート
ロープウェイで標高2000mの山頂駅まで行き、頂を目指す本格的な登山コース。頂上では周囲の山々や五色沼などが一望できる。時期が合えば紫色の鮮やかな高山植物「ヒメシャジン」が見られるかも。例年8月中旬にかけてが見頃。
森林を歩く散策路でリフレッシュ!
尾瀬の「燧ヶ岳(ひうちがたけ)」を眺望できる1周45分の「自然散策コース」と、六地蔵や大日如来など信仰登山の石仏群を巡る1周2時間の「史跡散策コース」があり、森林浴をしながら散策が楽しめる。丸沼高原広報担当の千明靖久さんは「周辺の山並みを見下ろす山頂からの眺望は最高。標高2000mのロープウェイ山頂駅には、展望台を兼ねた天空テラスや無料の足湯があり、登山をしなくても10座もの百名山の絶景を楽しめます。時間と体力に合わせて山歩きをお楽しみください」と話す。
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