市民が創る「めぶく前橋」(Vol.93)

昨年6月の「めぶくフェス」で行われたガリバーテーブル=前橋中心商店街

2016年、様々な方々へのインタビューと3000人の前橋市民の方々のアンケートから「めぶく~Where good things grow~」という前橋ビジョンが生まれました。未来を見据え、前橋市が掲げる前橋ビジョン「めぶく」の体現として、フード・クラフト・アートの3部門を中心に「未来の大樹を隠し持つ、今はまだ幼い芽を発掘、紹介し、みんなで応援するためのお祭り」として、実行委員たちによって前橋めぶくフェスは企画されました。

2017年には、前橋中心市街地において6月のプレイベント、そして11月の本イベントの2回に渡り、多くの市民の方々のご協力と応援のおかげで大盛況のうちにイベントを行わせていただきました。

現代社会においては24時間365日どんな時でも、指一本で買い物ができてしまう便利な時代となりました。しかしながら、そんな便利な時代だからこそ、生産者・出展者の方々と目と目を合わせて会話しながら買い物をするという体験、買い物をした隣のお店で今までは知らなかった商品に出会ったり、買い物をしながら同時にアートに出会ったりするといった体験、そして、提供が早い、値段が安いという価値ではなく、本当に良いものをじっくりと時間をかけて楽しむという豊かな時間という体験、そうした、便利ではないかもしれないけど日々の私たちの生活をほんの少しだけ豊かなものにするかもしれない価値観を私たちは大切にしていきたいと考えています。

こうした価値観に少しでも共感してくださった大学生をはじめとする若者たちや多くのみなさんによってこのイベントは創られています。

7月1日、いよいよ前橋めぶくフェスが開催されます。今年もここにしかない美味しい料理、丁寧に手作りされたクラフト、まちに飛び出したアート、そして実行委員一同の笑顔でみなさまのお越しをお待ちしています。

 

前橋めぶくフェス 実行委員長
兼共愛学園前橋国際大学 教授
奥田 雄一郎 さん
【略歴】76年横浜生まれ。中央大大学院を修了後、共愛学園前橋国際大学准教授を経て現職。専門は「青年心理学」「社会文化心理学」。

掲載内容のコピーはできません。