原田雅彦選手率いるスキージャンプ陣「日の丸飛行隊」が成し遂げた、悲願の団体優勝(98年長野五輪)、美技「イナバウアー」で世界中を魅了した荒川静香選手の圧巻の金メダル(06年トリノ五輪)、ライバル金妍児選手に敗れ涙した浅田真央選手の無念の銀(10年バンクーバー五輪)。
多くの人を熱狂の渦に包み込み、数々の感動を生み出してきた冬季五輪が来月9日、韓国の平昌で開幕する。24日の時点で、本県からはスピードスケートの土屋良輔(嬬恋高出身)と佐藤綾乃(高崎健大)、ショートトラックの坂爪亮介(太田工高出身)、フリースタイルスキーの山本泰成(尾瀬スノースポーツクラブ)の4選手の出場が決まっている。
先日、長野で合宿中の坂爪選手に電話で話を聞くことができた。前回のソチ五輪での予選敗退から、現役続行か否かの葛藤を経て強豪国・韓国に単身移住し2大会連続2度目の五輪出場を決めるまで、紆余曲折の4年間を率直に語ってくれた。
本番が間近に迫る今、ソチの時のようなワクワク感は一切ないという。「メダルを獲ることを目標にやってきた。勝負できる感覚があるからこそ、焦ることなくいつも通りにやるだけ」 言葉の端々から「スケート漬け」の日々で得た、自信と強い覚悟がうかがえた。