ホラーの巨匠・清水崇監督 上映・企画展・仏映画祭受賞
ジャパニーズホラーの巨匠・清水崇監督の「犬鳴村」ワールド炸裂! ホラー映画を多数手がける前橋出身の清水監督最新作「犬鳴村」が全国公開された。フランスの映画祭でも受賞が決まるなど、話題沸騰中だ。上映に合わせ、地元の前橋文学館では「怖いを愛する―映画監督・清水崇の世界展」と題し、様々な角度から清水監督の作品世界が楽しめるユニークな企画展を開いている。
県内各映画館でも上映中の同作は、福岡に実在する心霊スポットで現在は閉ざされた「犬鳴トンネル」が舞台。トンネルの向こうには恐ろしい噂にまみれた犬鳴村があるという都市伝説をもとにしたオリジナルストーリーだ。フランスのファンタジー・スリラー・ホラー専門の国際映画祭「ジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭」(1月29日~2月2日)ではグランプリに次ぐ審査員賞を受賞するなど、早くも国内外で注目を浴びている。
先月25日にユナイテッド・シネマ前橋で行われた舞台挨拶付きの先行上映会には、会場を埋め尽くす多くのファンが来場。登壇した清水監督は、制作に至った経緯や撮影現場の様子、故郷前橋での旧友らとの交流や自身の旧作品についてなど、ユーモアを交えながら紹介。前橋文学館での企画展示の経緯についても言及し、「東京の家や実家を探して私物を提供した。会期が長いので何か見つかったら順次追加していきたい」と話した。
同展では、清水監督の幼少期から高校卒業までの思い出の品や自作の詩のほか、映像の世界へ入るきっかけとなった、群馬県人口200万人記念映画「眠る男」(1996年、小栗康平監督)や大ヒット記録映画「呪怨」シリーズの台本などゆかりの品約80点を展示。また、新作関連では、撮影グッズの数々と監督自身が今展のために描き下ろしたという萩原朔太郎と「呪怨」のコラボイラストなど、レアな品々が並ぶ。
同文学館の高坂麻子さんは「展示は全て撮影OKで、映像や、スマホのアプリを使ったAR(拡張現実)も楽しめる。清水ワールドの怖さを体感して」と呼びかける。同展は3月22日まで、入場無料。同文学館(027・235・8011)。