日常[群馬を含む多くの県で、緊急事態宣言が解除されました…]

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群馬を含む多くの県で、緊急事態宣言が解除されました。とりあえずは、少しほっとしたというところでしょうか。でも、このコラムを書いている19日朝までに、群馬では18人の方が新型コロナウイルスのせいで、命を落とされてしまいました。お悔やみ申し上げます。

日常が戻ったかというと、そうは感じません。街を行き交う人たちのほとんどはマスク姿です。ふいに人と近づくとき、「あっ」と思ってしまうことも。「社会的距離の確保」ってのが頭にしみこんだようです。そして、飲みに行ってないのに酒量が増える……(これは個人的な問題かも)。

日常に近づこうとすれば、「緩むな」。どこぞのだれかにしかられてしまいます。少し前までは、「お願い」「ご協力」と、わりと丁寧な人たちだったような記憶があります。その影響なのでしょうか、各地でいらつく嫌な話が相次ぎます。感染拡大の防止にはもちろん、引き続きみんなで取り組むべきだと思います。でも、極端に分断されるような雰囲気にされるのは、まっぴらごめんです。

世界保健機関(WHO)の緊急対応責任者は新型コロナウイルスについて、「消え去ることはないかも」と言いました。そもそも日常とは、変わってゆくものなのかもしれません。ただ、ギスギスした日常は嫌だなあ。そう思う今日このごろです。

(朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤)

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