終活[8月11日号]

テレビや雑誌などで「終活」の文字を目にする機会が増えた。終活とは、「人生の最期を迎えるための活動」とされ、葬儀や墓などの死後の手続きや、自分史など今までの人生を振り返る作業など多岐にわたる。
弊社でも15年に終活をテーマにセミナーを開催、スタッフとして参加した。生前に身辺整理を行う重要性を力説。講師の実体験を踏まえた話は参考になった。だが、自分にはまだ他人事のように感じていた。
父が6月に亡くなった。その直後から様々な手続きをする事に。書類の記入や添付書類を何度も間違えたり、戸惑うことばかり。「事前に心の準備と手続きの内容確認が必要」というセミナー講師の言葉が脳裏に浮び、それらの大切さが身に沁みた。
父の49日の法要も終わり、ようやく一区切り。落ち着いて父の生涯を振り返ると、「自分のやりたい様に自由に生きた人だったな」としみじみ。しかし、病に倒れてから3年半は好きな事も出来ず身体も不自由になってしまった。それでも黙々とリハビリに励んでいた。自分だったら、こんな風に頑張れるだろうか。たぶん無理だろう。最後に父の生きる意志を見せつけられた気がする。
最近、知人や親戚の葬儀に参列する機会が増えた。自分もいつどうなるかはわからない。まずは心と身体を健康に保ちながら、気楽にエンディングノートを綴るところから始めてみたいと思う。

(森作理恵)

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