「朝日フォトコン2019」と「第5回朝日中高生フォトコン」の表彰式が、16日に高崎市でありました。入賞されたみなさま、おめでとうございます。また、コンテストに参加してくださったみなさま、支えてくださったみなさま、ありがとうございました。
新聞記者の私も、たくさん写真を撮りました。若いころはフィルムでしたので、できばえは現像しないとわかりません。暗室で失敗に気づくと、「早く出稿しろ」と、先輩記者がドアをドンドン。渋々出ていき、「へたくそ」と叱られます。そんな私が写真のことを話すのはおこがましいですが、ご容赦ください。
表彰式の会場に入ってすぐ、「いいなぁ」と思いました。老いも若きも、男性も女性も……。いろんな年代の方が集っていたからです。ある男性は奥様を亡くした後、撮影を再開されたそうです。柔らかな春の風景を切り取った1枚でした。きっと、奥様もほほ笑んでいらっしゃると思います。ベテランの方々の作品は緻密(ちみつ)で、やっぱり完成度が高い。若者の写真は楽しいです。「こう撮るんだ」と驚かされる構図、うらやましいほどのみずみずしさが目を引きました。
そこにある景色は一つのはずなのに、それぞれの感性と個性がレンズをのぞくと、まったく違う世界を教えてくれるのです。いいですね。久しぶりに愛犬を撮ってみようかな。へたですが。
(朝日新聞社前橋総局長 熊谷 潤)