山の上、街の喧噪から遠く朝は鳥たちのさえずりが清々しく響く。決して広くはないけれど、目当ての乗り物目指して坂を上って行くワクワク感を今も思いだす。
子どもの頃、良く遊びにきていた遊園地で仕事をしている不思議さ。特に、自分の席の真正面に見える恐竜のオブジェは感慨深い。当時から園の隅っこに隠れ気味にいたが、今も変わらずちびっこたちに愛されている。
桐生市から配られる優待券で、遊具に乗って遊んでいた日々から月日がたった今、自動券売機の釣銭金や乗物券のセット、売上金の計算、遠足バスの予約受付、下見の先生方への対応などなど、様々な仕事に従事する。視点は180度転換し、毎日が新鮮そのものだ。
これからは夏のイベントが続々と控えている。12日には市民文化会館とのコラボレーション「情熱ラテンの日in桐生が岡遊園地」を開く。本物のラテン音楽に親しんでもらうコンサートで、桐生大生によるフェイスペイントも行われる。18日から七夕飾りで彩られる園内では、カブトムシプレゼントやこども縁日、体験サイエンスマジックなど、夏休み企画が目白押し。自分が子供の頃、こんな催しがあったらさぞかし楽しかっただろうなと、ちょっと複雑な気分になる。
遊びに来ていた立場から、園を見守る立場へ。園のコンセプトでもある「子育ての応援団長」として、子供たちを観ていつも思うことがある。「遊んで、見て、聞いて、体験して、楽しく素敵な思い出をたくさん作って帰ってね」。当園の乗物券は有効期限がないので、タンスの奥に眠っている券を発見したら是非遊びに来てほしい。職員一同、お待ちしております。