顔の見える関係、手と手を繋ぎあえる社会を(Vol.188)

前橋市内で定期的に開催される生産者によるマルシェ「農窓市」=赤城山麓古民家IRORI場

前橋市赤城山麓で、生産者によるマルシェ「農窓市(のまどいち)」を定期的に開催しています。10年前、仲間たちと設立したNPO法人アグレコが主催していますが、アグレコでは農窓市のほかに高崎市倉渕町での野鳥調査・保護活動とネイチャートレイルや前橋・高崎を中心に農的暮らしに関する作品上映会やワークショップ、高崎市内で放射能の市民測定所などをしています。

「農窓市」は、2013年から4年間、前橋市のまちなかで、2019年7月からは「赤城山麓古民家IRORI場」で毎月開催してきました。今月20日には「cafe jicca」(前橋市富士見町赤城山)で開催される「赤城山スローシティマルシェ」の中で、農窓市を開きます。

前橋市は、市が委託している移住コンシェルジュが中心となり移住促進事業を活発に展開していますが、私自身も4年前に高崎市倉渕町から前橋市に移住してきました。移住コンシェルジュの役割は、移住を希望する方が単なる転入にとどまらず、この地でやりたい事がやる事に変わり人生のゴールを掴むお手伝いをすることだそうです。そのように、はっきりと目的をもって移住してくる方が増えることで、地域の活性化が促進されると思います。私たちも、同様な考えを持って活動を続けています。

アグレコのコンセプトのひとつに、「納豆の糸のように、色んな人が繋がり合い、有機的なコミュニティを作りたい」というのがあります。農窓市は、「農家の窓からその暮らしを見てもらいたい」という思いから命名しました。顔の見える関係、手と手を繋ぎあえる社会、そんな事を想い描きながら農産物やクラフト、食べ物などのマルシェをしています。

今月20日、コロナ禍で自粛をしていましたが、4カ月ぶりに農窓市を開きます。農家やクラフト作家による新鮮野菜やオリジナル商品をたくさん用意してありますので是非、遊びに来て下さい。

NPO法人アグレコ理事長
すぎな農園園主
竹渕 進さん

【略歴】1958年生まれ。1990年高崎市倉渕町(旧倉渕村)にて新規就農。2018年前橋市に移住。農業と平飼い養鶏を営みながら、農体験と交流の場「のらたまの庭」を主催。2011年に仲間と共にNPO法人アグレコを設立。「農窓市」の開催や野鳥の調査・保護活動、農的暮らしに関する上映会やワークショップなどに取り組む

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