高校生の話(Vol.13)

高崎駅サテライトスタジオにて安中総合高校和太鼓部の皆さんと

芸人、ミュージシャン、俳優、声優など幅広く活躍する金谷ヒデユキさんが、芸人目線で世間を斬ります。不定期連載。

私がレギュラー出演しておりますラジオ高崎「AIR PLACE SATURDAY」。お聞き頂いてる皆様、どうもありがとうございます。お聞きでない貴方、次回から必ず聞いてください。毎月第一土曜日の午後5時から生放送です。

毎回ゲストを迎えてお送りしているのですが、前回ご出演頂いたのが安中総合高校・和太鼓部の皆さん。初の全国大会出場、初の定期演奏会開催という事でお話を伺いました。

まあこれがしっかりしてるんだ。「吹奏楽部には指揮者がいるけど和太鼓部には指揮者がいない。だからその分呼吸を合わせるのが難しいのでそこを意識して練習しています」確かにそーだ。納得納得。指揮者なしで大勢がリズム合わすの大変だ。目からウロコがポロッポロ。

以前、高崎高校の新聞部に出演してもらった時も「自分は文系が苦手なので弱点を克服しようと思って入部しました」とか「取材をする事で知らない世界を知れるのが楽しい」とか、借り物じゃない自分の言葉で喋れるのが素晴らしいと思いましたよ。立派。

片や自分の高校時代を振り返ってみれば、比べものにならない程のダメ生徒。その当時、高校生だった私の将来の夢って何だったと思います?「忍者」ですよ。「しのぶもの」と書いて「忍者」。冗談でもなんでもなく忍者になりたかったんです。本気で。

学校から帰れば「修行」と称して野山を駆け回り、木の幹をよじ上り、足の裏を鍛えるため学校では裸足。通学時には雪駄を履いて通ってました。

それを他校の不良グループに見つかり「オメー何カッコつけて雪駄なんか履いてんだよ」と絡まれた時も「いえ、ボク忍者になりたくて…」と答えたら、ちょっとビビった様子で「あ、あ、そう、だったら、しょーがねーな」と納得してくれました。たぶん「コイツ関わったらヤベえヤツだ」と感じたんだと思います。

父親に「お前将来どうするつもりだ?」と聞かれた時も「オレ将来忍者になる!」と答え「ふざけるな!」と殴られました。親に殴られたのは後にも先にもその時だけ。数十年後「あん時はビックリしすぎて、つい手が出ちゃった」と反省している父に「いや、そりゃ怒って当然」と慰める私。

そんな私と比べるのも失礼な程しっかりした今の高校生。でもきっとどこかに昔の私のようなネジの外れたダメ高校生もいると思います。そんな高校生に「ダメでもダメなりに生きる道はあるよ」って伝えたいな。だからラジオ聞いてね。って宣伝かーい!

金谷ヒデユキ

金谷ヒデユキ

安中市出身。フジTV「タモリのボキャブラ天国」にて「地獄のスナフキン」の愛称で親しまれた音楽芸人。現在は音楽活動、芸人活動の他、声優として「機関車トーマス」アニメ「けいおん」等にも出演。ツイッターのフォロワー募集中。

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