標本触って脳イキイキ

シニア情報

高齢者プログラム「語るんべぇ」
富岡の県立自然史博物館

富岡の県立自然史博物館では、動物などの標本に触れ思い出を語り合うことで脳を活性化させる高齢者向けプログラム「博物館で思い出を語るんべぇ」を、今年度から開始した。

医療や介護の現場で実践されてきた「地域回想法」を活用し、同館で独自のプログラムを考案。キツネやタヌキの剥製や雑木林のジオラマ、昆虫標本といった同館ならではの展示品を見たり触れたりすることをきっかけに、会話を楽しむというもので、認知症の予防や改善に効果が期待される。他県では昔の道具などを用いた民俗博物館での実績が知られているが、自然史分野からのアプローチは珍しい。

開始以降今月20日までに県内外から3団体75人が参加した。高齢者にとって自然は今の生活よりも身近にあり、最初は緊張する人も多いが、やがて昔の生活を思い出し楽しそうに会話を弾ませる。「身体がポカポカしてきた」と血流が良くなった実感を口にする人もいるという。同館教育普及係の静野聡主幹は「手応えを感じています。これからもっと充実させていきたい」と意気込む。

プログラムを受けるには事前申込が必要。同館(0274-60-1200)。

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