「母」をテーマに初開催
11月24日まで
みどり市の富弘美術館では、11月24日まで、「かあちゃん」展を開催している。「母」をテーマにした企画展は初めてだ。
富弘さんの母・知野さんは、頚髄を損傷し入院した息子のそばで9年間、看護を行った。「わが身を切り刻んででも生きる力を富弘に送り込みたい一心での看護生活」と後に語っている。その後は畑仕事に従事し生活を送っていた知野さんは昨年夏、97歳で生涯を終えた。「母は大きな存在で、いない生活は想像できない」と葬儀で挨拶した富弘さん。今展ではヨメナを描いた「秋の野の花」=写真=など詩画や写真や資料も展示。
千葉から訪れた高橋正子さん(74)は、「作品を見ていると、自分の幸せを感謝したくなります」と笑顔。同館の桑原みさ子学芸員は、「お母さんがいなければ詩画作家としての富弘さんもいなかったかもしれません。母をテーマにした作品がまとめて見られる貴重な機会です」と話す。入園料一般500円(来月以降520円)、小中学生300円(同310円)。同館(0277・95・6333)。