県内10校の教諭や生徒ら約60人が参加 伊勢崎
佐波伊勢崎地区高等学校軽音楽部顧問会は先月20日、伊勢崎清明高校で軽音楽研修集会を初めて開催した。同市内のほか、富岡や長野原、板倉など10校の顧問教諭と生徒60人余りが参加した。
冒頭の全体会では、榛名高の針谷一人教頭が「軽音楽部員としての心構えと、全国と県内の状況について」と題し講演。また、新田暁高の松島真史教諭が顧問を対象に部活動運営に関する講演と意見交換会も開いた。
針谷教頭は「軽音楽部は多くの学校にあり、県内でも部員数は1000人程度おり文化部では4番目の規模。しかし、少人数でバンドが組めるため部員全体での活動が難しく騒音問題で練習場所に困る学校も多い。さらに、本県には専門部会がないため全国大会への出場が難しく、腕を磨く場が少ない」と問題点を指摘。打開策として年間予定を立てて活動し、発表会などでは全員が行事に参加して役割を分担、顧問と協力し軽音楽部への周囲の理解を深めるよう努力することを求めた。
全大会の後、生徒らはエレキギターを手にした針谷教頭の指導で、自身の担当する楽器を構え練習方法などを学んだ。また顧問らは別室で松島教諭の講演を聞き、部活運営の悩みなどを話し合った。意見交換では自身の音楽経験の少なさを気にかける声が上がったが、松島教諭は「演奏技術は動画サイトなどで得られる。むしろ生徒たちのために練習の時間と場所、機材確保や発表の場を作ってやることが大切」と励ました。
伊勢崎高2年の桶谷匠生さんは、「ボーカル担当で楽器に触れることがなかったが、バンド全体への見方が変わった。演奏にも挑戦してみたい」と笑顔を見せた。また、渋川工顧問の飯野優一さんは「悩みを共有でき勇気づけられた。部員との協力の大切さも実感した」と話した。針谷教頭と松島教諭は同地区での軽音楽部顧問経験者。今後も部活動運営についての相談を受けるという。