碓氷峠越えで活躍した車両、きれいに化粧直し
安中・碓氷峠鉄道文化むら 11日
安中の碓氷峠鉄道文化むらで11日、コロナ禍のため延期となっていた、電気機関車「EF63」2両と、189系特急「あさま号」の塗装修繕を記念したお披露目セレモニーイベントがようやく開催。かつて連結され、ともに碓氷峠に挑んだ全3両が、きれいに化粧直しをされた姿でお披露目される=写真。
両車両は、1997(平成9)年の信越本線横川~軽井沢間の廃止とともに役目を終え、鉄道文化むらで展示保存されてきた。ロクサンの愛称がある電気機関車EF63は、碓氷峠専用の補助機関車として開発された。上り坂では客車を押し上げ、下り坂ではブレーキ役を果たしたその役割から「峠のシェルパ」とも呼ばれていた。今回、鉄道文化むらで運転体験機として使われているロクサン2両を再塗装。運転体験は講習を受けた上で実際に機関車を動かせるため、鉄道ファンらに人気となっている。
また、あさま号は長野新幹線開業に伴い、その名称を新幹線に譲った、信越本線の元特急電車。長年の屋外展示で風雨にさらされ、塗装がはがれ錆が浮かぶなど、傷みが目立っていた。今回の修繕費は「鉄道文化むらのために使って欲しい」という市内の市川方久さん(故人)からの寄付を充て、シックなグリーンとグレーの「あさま色」を纏った車両が色鮮やかによみがえった。あさま号の車内公開は廃車以来初。当時の姿をそのまま残したオリジナルの内装でのお披露目となる。午後12時半~同3時。入園料一般500円、小学生300円。同文化むら(027・380・4163)。