ホールに音楽の響き、再び!

高崎芸術劇場 約5カ月ぶりに主催公演再開

座席制限&マスク着用&手指消毒&検温など徹底

新型コロナウイルスの影響で、公演を中止・延期していた高崎芸術劇場は今月、「ソーシャルディスタンス対応公演」と銘打ちジャズとクラシックの2公演を開いた。客席の定員を半分に制限するほか、受付時に検温や手指消毒を実施するなど対策を徹底した上で来場者を迎え入れた。同劇場主催のコンサートは約5カ月ぶりで、再開を待ちわびていた観客はホールに響く音色に酔いしれた。      (谷桂 中島美江子)
今月2日、約5カ月ぶりに開かれた高崎芸術劇場の主催公演
座席が制限された19日の公演。来場者は1席ずつ空けて着席
受付時、来場者に実施される検温チェック

今月2日のジャズ公演では、日本を代表する実力派グループ「アコースティック ウェザーリポート」が熱演。ピアノのクリヤ・マコトさん、ベースの納浩一さん、ドラムスの則竹裕之さんが息の合った厚みあるハーモニーを奏でると、マスク姿の観客150人から大きな拍手が沸き上がった。グループの大ファンで、桐生から駆け付けた原口襄さん(78)、優子さん(73)夫妻は、「コロナの影響で公演がキャンセルにならないか、ハラハラしながら今日の日を迎えました。待ちに待ったジャズコンサート。やはり、ホールで聴く生演奏は迫力があり素晴らしいですね。来た甲斐がありました」と笑顔で語った。

一方、今月19日のクラシック公演ではハープの中村愛さんとピアノの山田磨依さんによる人気急上昇中の異色デュオ「メルコレディ」が、シューベルトの「アヴェ・マリア」やベートーベンの「ピアノ・ソナタ『悲愴』」など名曲の数々を披露。優雅な音色を奏で、集まった聴衆を魅了した。

㊨LEOさん(箏)㊧黒田鈴尊さん(尺八)©ayane shindo

 

約5カ月ぶりに主催公演を企画した事業課の串田千明課長は、「ようやく、再開の日を迎えることが出来ました。コロナの前のような鑑賞環境やサービスが提供できず心苦しいですが、『やっぱり、生の音は良いですね』というお客様の声を多く頂きホッとしています。当面はソーシャルディスタンス対応となりますが、多彩なジャンルと旬のアーティストによる芸術劇場ならでは公演をお届けしていきますので、どうぞご期待下さい」と話す。

なお、次回は9月4日午後1時半から、黒田鈴尊さん(尺八)とLEOさん(箏)による公演「邦楽の饗宴」を開催。同劇場(027・321・3900)へ。

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