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線がイキイキ 生きていることの喜び表現
富弘美術館
みどり市の富弘美術館で、企画展「星野富弘のラクガキ」が開催されている。
不慮の事故で手足の自由を失いながらも、入院中、口に筆を加えて、詩や絵を描き始めた星野さん(74)。会場には、寝たきりの病室で看病する母親に「あーん」と口を開けて食事を食べさせてもらっている作品=写真右=や自らの尿瓶を描いた作品、資料類など計30点が紹介されている。
今展は、同館とゆかりの深い研究者小澤基弘さん(埼玉大学教授)が今春監修出版した「ラクガキのススメ」に収められた星野さんへのインタビュー「尿瓶ラクガキからの出発!」を基にした構成。深刻な状況に置かれていても、「ラクガキ」を、コミカルかつユーモアたっぷりに表現している。
さいたま市から訪れた大学生・牧野賢人さん(21)は、「小学校の社会科見学で来たが、その時以来。考えさせられる作品が多く、じっくりと鑑賞できた」と語る。
星野さんと同級生の同館の聖生清重館長は、「生き生きした線や表現は、子どもの時からヤンチャでひょうきんだった星野の本質です。詩画作家へと続く軌跡をご覧ください」と呼び掛ける。なお、約120点を紹介する「秋の展示」が同時開催中。11月29日まで。会期中無休。入館料一般520円、小中学生310円。同館(0277-95-6333)。