大手門跡 石垣の拓本や出土の瓦など
前橋市・粕川歴史民俗資料館
前橋城の歴史を紹介する企画展「前橋城大手門現る—発掘された前橋城—」が、同市の粕川歴史民俗資料館で開かれている。今年、市内の工事現場から出土し注目を集めた大手門跡の調査資料を中心に、これまでに発見された城の遺構について紹介している。9月5日まで。
かつて徳川家康が「関東の華」と呼んだ前橋城は、川の断崖を背にした要害堅固な城だったが、暴れ川と呼ばれる利根川の激流により城郭は度々崩壊。1767(明和4)年に廃城となり、100年後に再築されたが、その完成からわずか4年後、明治政府により再び取り壊しとなった。
今回見つかったのは、城の正面玄関として江戸時代前期に作られた「大手門」の石垣の一部。これまで、再築以前の遺構はほとんど見つかっておらず、市文化財保護課によると「大変貴重な発見」とのこと。現在は保存のため再び埋め戻されている。
同展では、石垣の大きさがわかる拓本や発掘現場の写真、出土した瓦、城絵図など約20点を紹介している。観覧無料。午前10~午後4時。月・火休館(祝日は開館)。同館(027・230・6388)。