ミュージアム、地域、大学の関わり
県立女子大(玉村町)は先月16日、第39回群馬学連続シンポジウムをオンライン形式で開催した。同大卒業生の学芸員や同大大学院生らが、「ミュージアムと地域のステキな関係‐地域に発信するミュージアム、そして県女‐」と題しパネルディスカッションを行った。
シンポジウムは2部構成で、前半は県立近代美術館の元学芸員の中島幸子さん、高崎市山田かまち美術館学芸員の城尾実希さん、県立日本絹の里ディレクターの竹内美里さんの卒業生3人による講演。後半は中島さん、城尾さん、竹内さんに加え、同大准教授の奥西麻由子さんと同大大学院生3人が県内のミュージアムや地域、大学との関わりについて意見を交わした=写真。
中島さんは「連携のための連携では難しい。大学とミュージアムは、連携するメリットを明確に共有しながら信頼関係を築いていかなければいけないでしょう」と指摘。竹内さんは「大学とミュージアムが連携するには、まずはお互いを知ることが大切。在学中の学生が、県内のミュージアムや学芸員と積極的に交流できる機会を設けられれば良いのでは」と提案。一方、城尾さんは「県内のミュージアムと大学が、それぞれ蓄積したノウハウを集約して地域の人たちに紹介できるような窓口や仕組みがあると良い」と語った。一方、大学院生からは、「卒業生と在学生の縦の繋がりがもっと作っていけたら」「大学とミュージアムが連携することで、どんな効果が得られるかを多様な媒体で発信していくことが必要」など率直な意見が上がった。
なお、同シンポは同大が昨年、創立40周年を迎えたことを記念して企画され、同大の梁瀬大輔准教授が進行役を務めた。