28日 昌賢学園まえばしホール
昭和の名作小説「楢山節考」を題材にした演劇公演「遺すモノ~楢山節考より~」が28日午後3時、昌賢学園まえばしホールで上演される。劇団「シアターモーメンツ」による公演で、群馬では初となる。
同劇団は、俳優座養成所出身の佐川大輔と、宝塚歌劇団出身の中原くれあが、「世界で通用する演劇」を作るため設立。今回の作品は、海外でも絶賛を浴びたという同劇団の代表作。70年以上前に書かれた名作が、高齢化社会や世代間闘争といった「今を生きる私達の物語」として蘇る。
楢山節考は、深沢七郎の短編小説。 年老いた母を背負い真冬の楢山へ捨てに行く、姥捨て山伝説を題材にした物語。「自分が行けば家族が苦しまずに済む」と自らすすんで「楢山参り」を望む母と、ためらう息子との親子の情を描き、理不尽な世を生きる人々を見つめる。同劇団は作品ごとに「テーマ小道具」を設定。今作品では、〝木枠〟を用い、照明や音響、役者の身体表現のみで、セットのない舞台に山深い寒村の風景を浮かび上がらせる。一般3000円、18歳以下1000円。同劇団(070・8484・4815)。