編集部おすすめ4店
朝に食べるラーメン、通称「朝ラー」が全国的に人気だ。発祥については、「福島県喜多方市で朝ラーメンを食べる習慣が昔からあった」「静岡県藤枝市で早朝の仕事を終えたお茶農家のためにラーメン店が開店時間を早めたことが始まり」など諸説ある。群馬でも近年、こだわりのラーメン店が自慢のオリジナルメニューを朝から提供する店が増えている。今週は、編集部おすすめの「朝ラー」4店舗紹介する。 (上原道子)
🍜桐生
かけそばとミニ丼で朝から「御馳走」を
らーめん芝浜
桐生の「らーめん芝浜」は、県内での朝ラー提供さきがけの名店だ。以前、ステーキ店で店長をしていたという店主の髙橋亮雄さん(46)は約8年前に脱サラ。桐生に多い自動車関連の仕事や介護・看護職など夜勤明けの人に喜ばれるのではないかと、朝ラーの営業を始めた。大の落語好きで、店名も古典落語の名作にちなむ。朝限定メニューでは、「朝食から御馳走を」をコンセプトに、ネギのみをトッピングしたシンプルな「かけそば」とミニ丼各種とのセットを提供。セット名にも落語家の名を付ける。人気はA4和牛ハンバーグ丼が付いた「歌丸」(数量限定)。麺は北海道産のパン用強力粉を使用。その日の早朝に打つため、香り高い小麦本来の旨みが楽しめる。スープは山形の最上鴨と函館産天然真昆布がメイン。味は醤油と塩から選ぶ。冬季限定の鍋焼きみそラーメンも朝メニューとして注文可能。
■桐生市相生町1-30-1/朝:午前7時~10時、昼:午前10時~午後1時/
定休:毎週水曜、第2火曜、第4火曜週の木曜/℡0277-46-6901/
Twitter @ramenshibaham
🍜伊勢崎
澄んだスープは鶏ガラとあご出汁の旨みぎっしり
麺屋 麻左香
群馬の朝ラーメン人気店である伊勢崎の「麺屋 麻左香(まさか)」(大河原裕代表・同市韮塚町)。2020年12月にオープンした当初から、朝ラーメンを始めた。毎日午前8時から開店し、朝も昼もメニューは同じ。
淡麗系であっさりしている上品な「塩そば(770円)」を始め、さっぱりした梅の味が人気の「梅塩そば(800円)」、「白醤油らーめん」、岡直三郎商店の醤油を使用した「醤油らーめん(750円)」などラインナップを多彩に用意。透き通ったスープは、鶏ガラとあご出汁の甘みと旨みが凝縮されている。味を決める「かえし(タレ)」には、ホタテも使用。麺は国産小麦はるゆたかをブレンドした古平製麺(前橋)の細麺。上には、ほんのりピンク色の肩ロースチャーシューが、ラーメンに大きく載り、柔らかくジューシーでおいしい。穂先メンマや白髪ネギ、緑のカイワレが添えられアクセントになっている。味玉やワンタン、ノリなどのトッピングも豊富。スープと麺、具材のバランスが取れて、贅沢な一品になっている。さらに、生卵や刻みチャーシューが載る「ご飯もの」もオススメ。一日の始まりに、ジャズが流れる店内で朝ラーメンを食べてみては。
■伊勢崎市韮塚町1290-2/朝:午前8時~10時半、昼:午前10時半~午後2時、夜:午後6時半~9時、不定休/
Twitter @menya_masaka
🍜桐生
濃厚な煮干しスープとユニークなネーミング
煮干しラーメン ゼクウ
桐生市運動公園近くの、黄色の看板が目印の「煮干しラーメン ゼクウ」は、「芝浜」で修業を積み独立した店主・東宮良策さん(41)が昨年8月にオープンした。看板メニュー「煮干しラーメン」は煮干し100%の自家製濃厚スープ。時期によって仕入れの産地が異なっており、2月は千葉県九十九里浜産イワシが中心という。トッピングはやわらかくてボリューム満点の厚切りチャーシューと生玉ネギ。このほか、日替わりメニューとしてサバ節や昆布を合せたラーメン「ポセイドン」、鶏だしを合わせた「ニボルケイン」などユニークなネーミングのメニューが並ぶ。芝浜に特注している麺はプリプリとした中太のストレート。ラーメンを注文した人はチャーシューご飯や、そのまま食べてもおいしいお替わり用の「和え玉(しょうゆ・塩)」(250円)を追加できる。
■桐生市相生町2-588-38/定休:毎週木曜、第4木曜週の金曜/℡0277-46-6585
Twitter @pXRRYPwxS2Q2Rvp
🍜玉村
青森県産地鶏の朝専用さっぱりスープ
千思萬考
玉村町の藤岡大胡線沿いにある「中華そば つけそば 千思萬考(せんしばんこう)」は土日祝日のみ朝ラーを提供。青森県が開発した高品質な地鶏「青森シャモロック」を産地から直接仕入れ、じっくり煮込んでできたスープは、すっきりと澄んだ中にもコクがある。麺は歯ごたえがある中細ストレート。店主の下久保達生さん(55)は「朝は、昼に提供するスープとは配合を変え、煮干しやサバ節も加えてよりさっぱり感を出しています」と話す。朝メニューはネギとカイワレ大根を載せただけのシンプルなラーメン「正油味」と「塩味」の2択。このほか、「味玉子」「鶏チャーシュー」「つくね」「竹の子」のトッピング(各100円)も用意。サイドメニューの卵かけごはん(200円)、4種類のキノコがたっぷり入っていて魚介だしがふんわりと香るやさしい味の「自家製なめたけごはん」も朝食にぴったりだ。
■玉村町福島1075-14/朝:土日祝日の午前7時~10時、昼:午前11時~午後2時、夜:平日の午後5時~同8時半/水曜定休
※スープ切れ次第終了。3月6日まで夜の部は休み。スタッフ募集中