花開く春。様々な具材がぎゅっと詰まったサンドイッチをテイクアウトしてみませんか? ピクニックや花見、自宅や職場、モーニングやランチなどいつでもどこでも。今週は、群馬の食材を使ったサンドイッチ専門店を紹介します。
素材ごとにマリネした野菜たっぷり料理人が作る本格サンド
サンドイッチとプリンのお店 TOMOJI (前橋市)
前橋市天川大島町の「サンドイッチとプリンのお店TOMOJI(ともじ)」は、居酒屋から生まれ変わってちょうど1周年を迎えた。洋食の料理人が技術とアイデアを生かして作る同店のコンセプトは、「手土産になるような、見ても楽しく食べておいしいサンドイッチ」。断面のカラフルな色彩とボリュームが食欲をそそる。県産の肉や野菜のほか自家農園で収穫した季節の野菜も使用。野菜にはそれぞれの素材の味を生かし味付けを丁寧に行う。惣菜系とスイーツ合わせて常時24種類を販売している。
この春のイチオシは、パリの朝食をイメージしたメニュー「鶏肉のパリstyleカレー風味~春のオムレツと~」=写真。下部にはアスパラや菜の花など、その時々の春の旬野菜を使用したオムレツ、上段にはチキンとジャガイモをカレー風味にマリネしたものをサンドしている。
■前橋市天川大島町3-36-5 電話:027-257-2501
営業時間:午前8時~午後5時 定休日:年末年始
日常にちょっとした“喜び”や“ワクワク”を
BAKE SHOP ツミキ (高崎市/伊勢崎市)
自家製パンと地元野菜を使ったサンドイッチと焼き菓子の専門店「BAKE SHOP ツミキ」は2019年開業の伊勢崎店と、昨年オープンした高崎店の2店舗でこだわりの“ごちそう”サンドを提供する。今イチオシのメニューはハード系のパンを使った漬け込みチーズシリーズ。「八丁味噌チーズとチキンのサンド」(420円)=写真=は八丁味噌に漬けたクリームチーズとチキン、キノコのマリネとの絶妙なハーモニーが楽しめる。4月から新たに「トマトの漬け込みチーズサンド 生ハム&バジル」「はちみつの漬け込みチーズサンド ベーコン&バナナ」の2種類が加わる。野菜がごろっと入った具だくさんスープとのセットも人気。同店マネージャーの押田聡史さんは「おいしさはもちろん、見た目も重視。日常にちょっとした喜びやワクワクを感じてもらえたら」と話す。
■営業時間:午前10時~午後6時 定休日:なし インスタグラム:@bakeshop_tumiki
【高崎店】高崎市飯塚町154-1 電話:027-388-8266
【伊勢崎店】伊勢崎市韮塚町943-1 電話:0270-88-7257
大きな果物をこだわりの濃厚生クリームでサンド
フルーツサンドみるも (大泉町)
大泉町の西小泉駅近くにあるサンドイッチ専門店「フルーツサンドみるも」。こだわり濃厚生クリームとジューシーで大きなフルーツを使っている。「日本一の断面にこだわっている」と見た目も美しいサンドが評判だ。
フルーツサンドが好きだった馬場友愛さん(28)が、知人のシェフと8年ぶりに再会したことをきっかけに、昨年7月オープン。何と言っても特徴は、帝国ホテルの元シェフからの直伝クリーム。イタリア原産のクリームチーズ、マスカルポーネクリームを手作りしてサンドに使用している。甘さ控えめでなめらか。果物との相性が良く、口どけも良い。
群馬の農家から仕入れたイチゴ、やよいひめは、大粒で甘く、ごろっと大きい。キウイやオレンジなど良質の果物も仕入れて、25種類以上のサンドを編み出す。馬場さんは、「フルーツサンドを、群馬から世界へ発信したい」と大きな夢を語った。
■邑楽郡大泉町西小泉3-13-20 電話:080-9709-0820
営業時間:午前11時~完売次第終了 定休日:水、木曜
インスタグラム:@milmo0601
※移動販売あり。
できたて具だくさん華やかサンドイッチ
セカンドハウス733 (桐生市)
桐生の錦桜橋近くに、古民家をリノベーションしたサンドイッチ専門店「セカンドハウス733(ナナサンサン)」が一昨年オープン。
店主の梶原奈未さん(23)は、元保育士。「もう1つの家のように、居心地良く、くつろいでもらいたい」と曾祖母の古民家を家族の協力で、明るくポップな店にした。
サンドイッチ11種類、ホットサンド4種類は、どれも見た目が華やかで、桐生の地場野菜がぎっしりと詰まった優しい味。すべて注文があってからの手作りだ。
新作の「BBQサンド」(660円)=写真=は、自家製のチキンパテに秘伝のタレを使ったBBQ風味。タマゴ、ニンジン、レタスがはちきれそうに入っている。
人気№1の「チキンカツサンド」(460円)は、自家製のカツに甘じょっぱいソースをかけた上州風。「今後も地産地消のサンドイッチを作っていきたいです」と梶原さんは張り切る。
■桐生市錦町3-11-7 電話:0277-46-6674
営業時間:午前11~午後2時 定休日:月・火曜
インスタグラム:@second_house733
※予約優先
パンとの相性バッチリ「サバサンド」
パパサンドの店 はとぽ (前橋市)
県民会館通りから入った前橋市住吉町の住宅地に、野菜ソムリエの作る「パパサンドの店 はとぽ」がある。子どもにも食べさせたいと思いを込めて地元野菜たっぷりのサンドイッチを作るのは、以前は競輪選手だった野菜ソムリエの瀬谷明さん(46)。「自分が食べたいサンドイッチを作りたい」という信念で、お肉たっぷりのがっつり系からフレッシュな野菜系、デザート系まで約200種類以上のメニューを開発。その中から、毎日約30種類のサンドイッチが店に並ぶ。
中でも人気は魚のサバとミツバ、ガリにレタス、大葉など和風具材が挟んである「サバサンド」(350円)。お寿司に乗っているよりも大きめで厚みのあるサバは食べごたえ十分。「なぜ、サバが入っているの?」と驚くお客も多いというが、一口食べたらパンとサバ、野菜の相性に納得し、リピーターが続出する。
他にも、県内の農家が作ったトマトやレタス、たまごなど新鮮な地元野菜をギューッと詰め込んだ「BLTサンド」(259円)や季節の野菜がぎっしり詰まった「きまぐれサンド」(時価)なども人気がある。同店は現在、テイクアウト専門営業。
■前橋市住吉町2丁目8‐1 電話:027‐289‐3170
営業時間:午前8時~(売り切れ次第終了) 定休日:なし
※前橋スズラン地階にも同店の新店舗あり
果物の目利きが作る高級フルーツサンド
丸藤フルーツ (前橋市)
前橋市の新田小学校正門前にある青果卸・丸藤(まるとう)フルーツ内に昨年末、フルーツサンド専門店が登場した。
果物の目利きとしておいしい果物を卸してきた同社が、「もっと若い人や幅広い層に果物を食べてほしい」とのコンセプトで様々なフルーツが入ったクオリティーの高いサンドイッチを製造販売する。
「いちごサンド」(750円)は主に群馬県産のやよいひめを使用。サンドの断面からは見えない奥までイチゴが並べられている。添加物を使用しないコクのある甘さ控えめな生クリームと地元群馬の高級生食パン「絹王」がフルーツを包み込む。「おいしい旬なフルーツをもっと届けたい」と、デコポン、せとか、バナナ、キウイ、パイン、ナッツなど具材のバリエーションを増やしている。また、店ではスパイスを効かせたアーモンドやカシューナッツなどナッツ類も提供する。
■前橋市上新田町1170-1 電話:027-252-7656
午前11時~午後5時(予約可)※なくなり次第終了 定休日:日~水曜
インスタグラム:@maruto1995
仕込みから提供まで “ひと手間”を惜しまず丁寧に
かつサンド工房PANTON (高崎市)
高崎井野駅近くの閑静な住宅街で白と青のさわやかな外観が目を引く「かつサンド工房PANTON(パントン)」。かつサンドを作り続けて20年以上の代表・小澤貴さんが、妻の久美子さんと二人で2015年に立ち上げた。「一度食べたらまた食べたくなる、洋食屋さんのカツを思い出すような味」「ひと手間を惜しまずに」をモットーに、厳選した食材と丁寧な調理でかつサンドを提供。作り置きはせず、注文を受けてからカツを揚げる。自慢の「特選厚切りヒレカツサンド」(980円)は、カナダ産の大麦三元豚を使用。旨味がつまった希少部位の旨味を壊さないよう、最初はじっくり低温で、最後にさっと高温で揚げる二度揚げをすることでやわらかくしっとりしたカツに仕上げている。このほか、特選厚切りロースかつサンド(900円)、至福のたまごサンド(600円)も好評だ。
■高崎市中尾町699 電話:027-370-1230
営業時間:午前9時~午後4時 ※なくなり次第終了 定休日:水曜、第1・3木曜(不定休有り)
※電話予約優先
「昨日より今日」 おいしさ追求し続ける
サンドウィッチ専門店PAN DA SAN (高崎市)
高崎飯塚町の「PAN DA SAN(パンダサン)」は、オーナーの種市朋美さんが、コロナ禍にも喜ばれるお店をと、2020年9月にオープンした。農家直送の卵や県産の新鮮野菜をサンドしたハムチーズやツナサンドなどの定番から、上州麦豚コロッケや上州牛のローストビーフなどを挟んだ豪華なサンドイッチ(不定期)までバリエーション豊かに常時25~30種類。県産肉や、無農薬や有機栽培など県産の新鮮野菜を使用。果物とクリームを挟んだスイーツ系や、こだわり卵で作った卵サンド、カップに入ったオリジナルサラダも人気。種市さんは「今日よりも明日のほうがもっと美味しくなるように常に研究しています」と話す。
■高崎市飯塚町381-1 電話:027-384-4113
営業時間:午前7時~午後5時(売切れ次第終了) 定休日:水曜
フルーツ主役のデザートを提案
果実工房ありさか (高崎市)
フルーツサンドを主軸に、地場産中心の果物を使った様々な創作スイーツを販売する「果実工房ありさか」が、高崎市大沢町に先月、誕生した。専門学校などを運営する中央カレッジグループ(本部前橋市)のデザート工場「中央フレッシュフーズ」に併設する店舗。同工場の林希巳与事業部長代理は「フルーツが主役の加工品を色々と提案していきます。パン、クリーム、果物を自由に組み合わせてその場で注文できる『オーダーメイドサンド』も開始予定なので、お楽しみに」と話す。同グループの中央農業大学校と連携しており、学生が栽培した果物を使ったメニューも徐々に増やしていくという。
■高崎市大沢町227-1 電話:027-386-4382
営業時間:午前10時~午後7時 定休日:年末年始、定期点検日ほか