紙とデジタル
「紙とデジタルの使い分け」を研究している群馬大学情報学部の柴田博仁教授を迎えて、前橋商工会議所(027-234-5111)は、3月14日に、「情報メディアの未来を考える」をテーマに講演会を開催した。
まず、主催した同会議所情報メディア部会の石川靖部会長(朝日印刷工業代表取締役社長)が、近年、紙の需要が減少していることを踏まえ、「紙にも良さがあり、デジタルとアナログの使い分けが共存すれば、仕事もスムーズにできるのではないか」と企画の意図を話した。
次に、柴田教授が登壇し、IT研究者という立場から、「情報を受け取るデジタル、知識を掴み取る紙」をサブテーマに講演。大きな利点があり、便利だと利用しているデジタル技術にも、欠点があると説いた。「紙の読みやすさを捉え直すこと」、「手書きを捉え直すこと」などを数々のデータを基にした実験を紹介。最後に、「紙かデジタルか、どちらか一方ではなく、状況により、使い分けることが大事」とまとめた。会場で聴いていた参加者に加え、オンラインの参加者約40人は、ビジネスや生活に生かそうと真剣に耳を傾けた。