前橋のヤマトギャラリーホールで初個展開催中
あす28日にギャラリートークも
花や人物、猫などをモチーフに、華やかで精緻な作品を創造する高崎のアーティスト渡辺香奈さん(1980年生まれ)の個展「私のしごと」が、前橋市古市町のヤマト本社1階ギャラリーホールで開催されている。2020年度に受賞した「企業メセナ群馬芸術文化奨励賞」の記念展で、前橋市での個展は初めてだ。
渡辺さんは慶應大大学院メディア研究科修了後、精力的に作品を発表。2007年県展知事賞、09年に日動画廊昭和会展で松村謙三賞など、数々の賞を受賞、12年に文化庁新進芸術家海外派遣でスペインに美術留学し、人体解剖学や古典技法、木炭デッサンなどを学ぶ。ダイナミックで躍動感にあふれた作品の数々は、高い評価を得ている。
今展では「私のしごと」をテーマに約30点を発表。会場には、華やかな色彩で花やバレリーナなどを写実的に表現した油彩画に加え、富岡の養蚕農家が作る桑の木炭で描いた緻密な猫のデッサン画などが並ぶ。渡辺さんは、「スペイン留学で得た技法を活かしたバレリーナの油彩から新作の木炭デッサンまで出品しています。これまで歩んできた画家としての仕事ぶりを観てもらえたら嬉しいです」と話す。
入場無料。あす28日午後2時から同社2階研修室で、渡辺さんと美術研究家の染谷滋さんによるギャラリートークが開かれる。「私のしごと」と題し、スペイン留学から富岡桑木炭との出会いまで、制作秘話や作品に込めた思いなどを語り合う。また、28、29日、6月25、26日は渡辺さんによるライブデッサンが行われる。同ギャラリー(027・290・1800)へ。