連日のように猛暑が続き、涼しい場所が恋しくなります。暑さを忘れ快適に楽しめる、群馬の「ひんやり」として「クール」なレジャースポットを3カ所紹介します。
冷たい! 涼しい!
繊細な造形美“氷の恐竜”に出合える
渋川 アイスワールド
暑い夏でも、マイナス8度の世界が体験できる渋川市石原の結婚式場・ホワイトパーク(中野和力社長)内にある氷彫刻の展示場「アイスワールド」。先月から、恐竜をテーマにした新エリアがオープンした。
氷を見事な流線形や緻密に彫り上げた彫刻は全部で300体。恐竜エリアにはティランノサウルスやトリケラトプスなどの恐竜やプテラノドンなど翼竜15体が並ぶ。大きいものは約2㍍もあり、表面はすべすべと滑らかで透明に輝いている。恐竜以外にも、うさぎや白鳥などの動物や魚、滑り台、ベッドなどを展示する。
氷彫刻名誉師範で、世界大会にも出場経験のある同社の中野徳二会長(85)が「氷彫刻の美しさや技術を多くの人に知ってもらい、残していきたい」と、コロナ禍の昨年1月にオープンし、作品展示を始めた。現在は、徳二会長を始め、和力社長や同式場の料理人たちが作品を製作する。まずはスケッチをしてから小型の模型を作り、出来上がりを想像しながら、氷をノミやノコギリなどで徐々に細かく刻む。会場では自分で彫刻した「氷グラス」でドリンクを飲める製作体験も。和力社長(55)は、「一年中鑑賞できますが、今回のテーマは恐竜。恐竜のあしあとが見つかった神流町恐竜センターとコラボした。群馬県を氷彫刻でPRしていきたい」と意気込む。
【アイスワールド】入場料1000円。小学生以下500円。氷グラスの彫刻製作体験(ドリンク付き)は、別途1000円。午前10時~午後4時。水曜休業。
同社(0279-23-4122)
気温10度! 全長2・2キロの探検
関東最大級の鍾乳洞
上野村 不二洞
上野村川和に、全長約2.2㎞と関東最大級の鍾乳洞「不二洞」がある。鍾乳洞は、石灰岩の割れ目に地下水が入り込みゆっくりと長い時間をかけて侵食してできた自然の洞穴。不二洞の内部は年間を通して10度前後と、真夏でも冷蔵庫にいるような涼しさが保たれている。1周約40分。同センターの石井貴裕さんは「涼しく快適な空間を、暑い夏こそ楽しんでほしい」と呼びかける。
なお、同村産業情報センターは不二洞をはじめ、「上野スカイブリッジ」、「まほーばの森」など町内の観光スポット3カ所をガイドと巡るツアー(上野村特産品福袋やシャボン玉、ソフトクリーム付き)の「天空回廊エリア夏休み大冒険ツアー」を今夏、初開催。日程は22、29 日。参加費一般税込 2500 円、小学生同 2000 円、未就学児無料。同センター(0274-20-7070)へ要申込。
【不二洞】入場料一般税込800円、小中学生同500円。入洞受付午前9~午後4時半。不二洞(0274-59-3117)
ひんやり洞窟内で観音像といけばな共演
涼やかな庭園ライトアップも開催
高崎 洞窟観音 山徳公園
高崎市石原町の観音山丘陵にある「洞窟観音 山徳公園」。園内には400㍍の人工洞窟があり、39体の観音像が点在する坑道内は、年間を通じ気温は17度程度と、天然の涼しさが体感できる。
その洞窟内で現在、真夏恒例の納涼イベント「洞窟観音いけばな展」を開催中(15日まで)。10回目となる今回は、9人の家元らが観音像のイメージに合わせた華やかないけばな作品を展示。涼しい坑道内に、植物と観音像が織りなす荘厳な世界が広がっている。
また、13、14日には、併設の日本庭園「徳明園」で「銀のライトアップ」を開催。青もみじと苔の緑が際立つ涼しげなライティングで、夜の日本庭園を演出している。同園代表理事の荒井宏介さんは「清涼感あふれるイベントで、夏のひと時をお過ごしください」と話す。
【洞窟観音山徳公園】入園料一般800円、小中学生400円。いけばな展は午前10~午後4時まで(土日祝は8時半まで)。ライトアップは午後6時半ごろから。同園(027-323-3766)