親子二人三脚で手掛ける
高崎・アートこうげつ人形
優しいお顔で世代を問わず愛されている「プリンセスひな人形」シリーズを中心に取り扱う「アートこうげつ人形」(高崎市山名町)では、来春3月3日の桃の節句を前に人形作りと販売が大詰めを迎えている。人形師の渡邊聖也社長と泉二会長親子が二人三脚で手掛ける主力商品は、「コンパクトで飾りやすく表情が愛らしい」と子どもからお年寄りまで好評だ。
山名八幡宮前にたたずむ同店は、高崎の老舗専門店「こうげつ人形」(2020年閉店廃業)で17年間修行を積んだ聖也社長が2019年1月に創業。父親であり人形師として60年近いキャリアを持つ大ベテラン泉二会長と共に、ひな人形の製造・販売から山車人形や山車幕の製造・修理、ちょうちん製造まで幅広く手掛けている。
プリンセスひな人形は、従来の伝統的なひな人形とは趣が異なり、赤ちゃんのように額が広く目もパッチリ。笑顔で親しみやすい表情などが特徴だ。泉二会長は「私どもでは伝統的なおひなさまのお顔や衣装も、時代やニーズに合わせて柔軟に変えております。多くの人に愛される、次世代に繋がるひな人形を作っていきたいですね」と意気込む。
なお、プリンセスひな人形は8~15万円の価格帯が売れ筋で、よりコンパクトな手のひらサイズの「ぷりひな」シリーズ(4~8万円)も人気だ。聖也社長は、「ひな人形は、生まれたお子さんの代わりに災厄を受けてくれるお守りのようなもの。女の子の健康と成長を願って飾られるものですから、作り手も一つひとつ気持ちを込めて大切に作っています。色々と見比べて、お気に入りの人形を見つけて欲しい」と話す。同社( 027-381-6233 )。