大友直人芸術監督に聞く
高崎芸術劇場
高崎芸術劇場では、大友直人芸術監督が推薦する「才能とエネルギーにあふれた若手演奏家」を迎えたT-Shotシリーズを2020年から行っている。4年目を迎えた今期は、注目の若手3人の演奏家を迎える。シリーズや演奏者、聴きどころについて大友芸術監督に聞いた。 (谷 桂)
― T-Shot シリーズとは?
才能とエネルギーを持っている優秀な若い音楽家をご紹介するシリーズを4年前から行っています。
今年はチェロの水野優也さん、オーボエの荒木奏美さん、ピアノの北村明日人さんが登場します。豊かな響きの音楽ホールでのリサイタルと録音・映像撮影をして初CD&DVDをリリースする。その二つをパッケージングした高崎芸術劇場オンリーの企画です。
― 最初に登場するのは?
今年度のトップバッターは、8月9日に登場するチェロの水野優也さんです。水野さんは、日本音楽コンクールチェロ部門第1位に輝いた実力の持ち主で、2回ほど共演したことがあります。最近では、ピアニストの反田恭平さんのオーケストラに参加するなど、幅広く活躍をしています。伴奏者の吉見友貴さんも日本音楽コンクールで最年少優勝を果たした逸材。プログラムでは、バッハ、ブラームスといった王道からブリテン、マルティヌーなど多様に選曲。大いに期待してください。
― 2番目はどなたですか?
10月26日にリサイタルをするオーボエの荒木奏美さんです。荒木さんは、若くして日本のトッププレーヤーとして実績を積んでいる方で、美しい音と安定した技術を持っている。東京藝大在学中から東京交響楽団に入団。その後、首席奏者となり、今年4月から、読売日本交響楽団に移籍されました。彼女がいるオーケストラと共演を経験していますが、彼女は、毎回素晴らしい演奏をしてくれます。オーボエ単独のリサイタルは希少ですのでお見逃しなく。
― 3番目はどなたですか?
11月16日には、ピアノの北村明日人さんが登場します。北村さんの演奏からは、明るくポジティブなエネルギーを感じます。「作曲家が楽譜に残した世界と向き合い、今の私が感じる全てを音楽に込めて皆さまにお届けできればと思います」とメッセージが寄せられています。秋には、北村さんと初めてお会いして、音色を聴く機会になりそうで、とても楽しみにしています。
3人の並々ならぬ意気込みもあり、本人にもお客様にも、思い出に残る機会になることは間違いありません。どうぞお越しください。
■8月9日水野優也チェロ・リサイタル。好評発売中。10月26日荒木奏美オーボエ・リサイタル(6月9日発売)。11月16日北村明日人ピアノ・リサイタル(7月14日発売)。同劇場音楽ホール午後1時半開演、全席指定2000円。同チケットセンター( 027-321-3900 )。
■T-ShotシリーズCD&DVD vol.9東亮汰(ヴァイオリン)好評発売中。同劇場チケットカウンターなど