アートの発信拠点「まえばしガレリア」前橋・街なかに誕生

創造と交流深める場に!
ギャラリー・レストラン・住居が融合する複合施設

個性的な外観で建物自体がアート作品のような複合施設「まえばしガレリア」

緑に彩られた複数の箱が宙に浮いているような、ユニークで独創的な建物「まえばしガレリア」が7日、前橋の中心市街地に誕生した。ギャラリーやレストラン、住宅が一体となった複合施設で、アートの力を通して前橋の魅力を発信していく。
地上4階建て。1階は2つのギャラリーとフレンチレストラン(今月末開店予定)、2~4階は分譲住宅(26戸)がある。街なかの賑わいを創出しようと、同市出身でメガネブランド「JINS」創業者の田中仁さん(60)が中心となって建設計画を進め、約5年かけて完成させた。

「発見のある暮らし、創造が生まれる場所。前橋ラバーズが集う拠点。」をコンセプトに掲げるガレリアは個性的な外観で、建物自体がアート作品のようだ。設計を担当した建築家の平田晃久さん(51)は、「一本の樹の下に人々が集まるように、人々の自由な活動で満ちた場所を作りたいと考えました」と明かす。

中庭を囲むようにデザインされたギャラリーの一つは、東京などに画廊を構える「タカ・イシイギャラリー」。もう一つは前橋出身の塩原将志さん(60)や高崎在住の原田崇人さん(43)ら4人のアートディレクターが共同運営する。いずれも、現代アートを紹介するオープニング展=写真下=を7月8日まで開催中だ。塩原さんは、「幼い頃、ゴジラ映画を観た場所で自分がアートを紹介するようになるとは夢にも思いませんでした。文化があるところに人は集まってきます。新しいワクワクと出会える場にしたい」と笑顔で語る。

かつて、映画館や商業施設があり、近年は「Qの広場」があった場所に誕生したガレリア。近くにはアーツ前橋や岡本太郎の作品「太陽の鐘」、国内外の現代美術を飾る白井屋ホテルなど数々のアートスポットが点在する。管理運営を担う「まちの開発舎」の橋本薫代表(45)は、「街なかの他の施設と連携し、多くの人たちを繋げていけたら。創造力をかきたて芽吹かせる交流拠点にしたい」と意気込む。ギャラリーは入場無料。月火祝休廊。 (中島美江子)

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