富岡出身の福沢一郎(1898~1992年)の「生誕120年展記録集」が今春、完成した。記録集は2018年秋、同市で開催された展覧会をまとめたもので、福沢の展示作品や写真を始め、会期中の関連イベントや展示に関する新聞記事などを収録している。
日本にシュルレアリスムを紹介した画家として知られる福沢は、戦前の前衛絵画運動に大きな影響を与え、その中心的存在となった。戦後も神話や歴史の中にテーマを求め、壮大なスケールによる人間ドラマを描き続け、1991年には文化勲章を受章した。
記録集は、官民の力を合わせた画期的かつ大規模な生誕120年展の軌跡を次代へ伝えようと企画。同展実行委員長を務めた高橋伸二さん(富岡)や、福沢一郎の長男の妻で福沢一郎記念館(東京)の福沢誉子館長らが編集委員会を立ち上げ、今年3月末に完成させた。5000部制作(非売品)。富岡市立美術博物館や県立図書館など県内主要図書館で閲覧できる。