温泉地で災害に遭ったら…
高齢者や障害者、外国人観光客、ペット同伴者など災害弱者と呼ばれる人たちの防災について考えるイベント「要配慮者と考える 温泉防災EXPO in 伊香保」が今秋、渋川市伊香保体育館で開催された。温泉地を訪れる人たちに防災意識を高めてもらおうと、伊香保温泉観光協会や伊香保温泉旅館協同組合などでつくる「温泉防災EXPOコンソーシアム」(関口征治代表)が初めて企画。当日は県内外の企業による展示会を始め、防災をテーマにしたトークセッションや専門家による講演会など多彩な催しが行われた。
会場では温泉街の店舗や建設会社、大学、障害福祉事業所、支援団体など、全国から約60の企業や団体がブースを出展。防災教育をテーマにしたポスター展や東日本大震災時のパネル展、避難時に畳を届けるプロジェクト展など、各団体が日々、取り組んでいる防災対策を発表した。
また、タレントで防災士の時東ぁみさんや伊香保温泉女将らのトークセッション、避難所をテーマにしたセミナー、地震体験車の乗車会、復興コンサートなども実施され、子どもから高齢者まで多くの人でにぎわった。
同コンソーシアムの栗原位之事務局長は、「温泉地で災害に遭った際、私たちはどう行動したら良いのか。様々なイベントを通して、楽しみながら防災の知識や気付きを得て欲しいと思い企画しました。来年以降も継続的に伊香保温泉で開催していけたら」と語った。 (中島美江子)