ベートーヴェン集大成のピアノ・ソナタ
来年2月25日
今年度、群馬交響楽団とのGTシンフォニック・コンサートで、オール・ベートーヴェンを展開する高崎芸術劇場。4月の大友直人芸術監督が指揮を執るベートーヴェン交響曲第1番で重厚な中にも華々しく幕を開け、11月3日には、「ザ・ベートーヴェン2」と題してソリストを迎え、ヴァイオリン協奏曲やピアノ協奏曲第5番「皇帝」に取り組んできた。また、来年2月25日には、大友芸術監督が紹介するT-Mastersシリーズで、クラシックピアノの大家、伊藤恵さんが登場。当時「交響曲第9番」などの大作を作曲していたベートーヴェン(1770~1827)が、同時期にピアノ曲の枠にとらわれず、高みを目指して作った集大成ともいえる「後期ピアノ・ソナタ」第30番、31番、32番が同劇場音楽ホールに響く。
伊藤さんはオーストリアのザルツブルクなどで学び、第32回ミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人として初の優勝という快挙を成し遂げている音楽家。最近はベートーヴェンを中心にCDを精力的にリリースしている。
大友監督は「ベートーヴェンやシューマンなどのドイツ音楽で、特に他の追随を許さない伊藤さんの演奏は必聴です」と述べる。担当の深澤佳菜さんは、「伊藤さんはとても和やかなお人柄で、心から音楽を愛しているピアニスト。渾身のプログラムをお楽しみください」と呼び掛ける。午後3時開演。全席指定S席 5000円、A席 4000円など。同劇場チケットセンター( 027-321-3900 )。 (谷 桂)