その人らしく [「歳取ったなぁ」 40代最後の年を迎え、シミジミ感じる…]

「歳取ったなぁ」 40代最後の年を迎え、シミジミ感じる。朝から重ダルイ、目がかすむ、階段がキツイ、鏡の素顔にギョッとする、とまあキリがない。自分だけではない。親や親戚に後期高齢者が増え、更にコロナ感染拡大もあり「老病死」を否応なく意識せざるを得なくなった。すると不思議なもので、それに類する情報が自然と寄ってくる。

先日、本屋で目に留まったのが上野千鶴子氏の新刊「在宅ひとり死のススメ」。おひとりさまの最期を支える医療・介護、看取りの最前線を紹介しているが、「専門職の支えがあれば出来る」「意外とお金もかからない」「認知症でも大丈夫」など前向きな言葉が並ぶ。「老病死」にはネガティブなイメージが強いが、無知による偏見だと気付く。

そして今、気になっているのが映画「痛くない死に方」。終末医療の現実と理想の死を描いた話題作で、知人に薦められていたが県外上映のみ。行こうか迷っていたところ、明日22日から前橋シネマハウスで上映されるという。

まだ観ていないが上野氏の著書同様、「最期までその人らしく生きることはできる」という力強いメッセージと希望が伝わってくる。いつか訪れる親や自分の終期。きっと色々考えさせられるだろう。観に行かねば。

(中島美江子)

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